もの
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霜夜子は泣く父母よりはるかなものを呼び 加藤楸邨【季語=霜夜(冬)】
霜夜子は泣く父母よりはるかなものを呼び加藤楸邨霜を踏んで来る音もない静まり返った夜であろう。地も中空も冷えに張りつめて、またどこも冷えが漂っている。こうした冷えのイメージは空間的な広さを思わせ、夜の…
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秋冷やチーズに皮膚のやうなもの 小野あらた【季語=秋冷(秋)】
秋冷やチーズに皮膚のやうなもの)小野あらた十月も後半になる…
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卓に組む十指もの言ふ夜の秋 岡本眸【季語=夜の秋(夏)】
卓に組む十指もの言ふ夜の秋)岡本眸 刑事コロンボが犯人にボ…
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もの書けば余白の生まれ秋隣 藤井あかり【季語=秋隣(夏)】
もの書けば余白の生まれ秋隣藤井あかり(『封緘』)日本人独特…
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へうたんも髭の男もわれのもの 岩永佐保【季語=瓢箪(秋)】
へうたんも髭の男もわれのもの岩永佐保(『丹青』)瓢箪といえ…