【読者参加型】コンゲツノハイクを読む【2026年3月分】


【読者参加型】
コンゲツノハイクを読む
【2026年3月分】


月末の恒例行事!「コンゲツノハイク」から推しの1句を選んで200字評を投稿できる読者参加型コーナーです。今月はSNSで拡散をし忘れてしまいました…にもかかわらず、5名の皆様にご参加いただきました。ありがとうございます。


古日記花束もらひたる日あり
小川軽舟
「鷹」
2026年3月号より


年も暮れに一年を振り返るように日記をめくる豊かな時間。書いた当時のわたしとそれを読む今のわたしの二重の時間が句の底に流れる。花束は誰からか何故もらったかは書かれていない。「あり」というやわやかな感慨のしずかな受容。祝福か送別か恋愛か見舞いか、人生の一瞬の輝きが浮かび上がる。一行だけのあの日の記録。わたしも昨年の日記や句帳をひらいてみよう。いつの日のどの記憶に目がとまるだろう。
押見げばげば


掛時計の遅れを直し年惜しむ
堀いちろう
「雲の峰」
2026年2月号より


面白い瞬間を捉えましたね。大掃除をしていて掛け時計の埃を払っている時に、そういえば時計が遅れていたな、ついでに直しておこう、となったのでしょう。直してみたらわずか数分でも早まってしまったことに年を惜しむ気持ちが感じられたのですね。年越しのカウントダウンでバリに旅行に行った時にジャカルタより1時間早いので少し損した気分になります。しかし日本より1時間遅いのでそこは得した気分を得られますよ。
慢鱚/「俳句大学」)


耳打ちをして狩犬を放ちけり
水口祭
「かつらぎ」
2026年2月号より

「耳打ち」する狩人と「狩犬」の触れ合いに、言葉を超えた親密なコミニュケーション、深い信頼関係を感じます。一連の動作を簡潔に表現することでスピード感があり、「狩犬」の駆け出していく後ろ姿さえ見えてきます。何を狩るのか、周囲の様子などは一切書かれていない分、読者には自由に想像する余地が残されています。“Show, don’t tell.” です。
小松敦/「海原」)


古日記花束もらひたる日あり
小川軽舟
「鷹」
2026年3月号より


年も暮れに一年を振り返るように日記をめくる豊かな時間。書いた当時のわたしとそれを読む今のわたしの二重の時間が句の底に流れる。花束は誰からか何故もらったかは書かれていない。「あり」というやわやかな感慨のしずかな受容。祝福か送別か恋愛か見舞いか、人生の一瞬の輝きが浮かび上がる。一行だけのあの日の記録。わたしも昨年の日記や句帳をひらいてみよう。いつの日のどの記憶に目がとまるだろう。
haruwo/「麒麟」


八月の海を見ている喉仏
松岡早苗
「海原」
2026年1・2月合併号より


海を見ている人の喉仏にふと目を留めたのだろう。この喉仏は、厳かで静かな印象を受ける。この喉仏をもった人と作者の関係性は分からないが、もしかしたら、心情としては共通したものがあるのではと作者は思ったのかもしれない。この喉仏は人間の体の一部として存在しているのは確かだが、自然界の岩や山、山の稜線なども想像させる。日差しの強い八月の、日陰になった部分を思い起こす。明と暗を同時に感じる。
弦石マキ/「蒼海」)



【次回の投稿のご案内】
◆応募締切=2026年4月5日
*対象は原則として2026年3月中に発刊された俳句結社誌・同人誌です。刊行日が締切直後の場合は、ご相談ください
◆配信予定=2026年4月10日ごろ
◆投稿先 以下のフォームからご投稿ください。
https://ws.formzu.net/dist/S21988499/

関連記事