季語・歳時記

【秋の季語】八月

【解説】一年のなかで最も暑く、そして長く感じられる月。学生は夏休みで、自由研究や受験勉強に勤しむことに。テレビをつければ、甲子園。中旬にはお盆休みがあり、早めの台風が到来することも。しかし何といっても、八月は「終戦の日」が真ん中に控えており、それゆえに戦争の記憶が召喚される月でもあります。

【八月】
八月のをはりのころを祭かな 今井杏太郎
八月の赤子はいまも宙を蹴る 宇多喜代子
八月がくるうつせみうつしみ 寺井谷子
八月のしずかな朝の出来事よ 鳴戸奈菜
八月の水平線の人柱 照井翠


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 【冬の季語】小六月
  2. 【新年の季語】注連の内
  3. 【冬の季語】雪
  4. 【夏の季語】髪洗う
  5. 【冬の季語】臘梅(蠟梅)
  6. 【夏の季語】黴
  7. 【冬の季語】裸木
  8. 【春の季語】春の雨

おすすめ記事

  1. 水道水細し残暑の体育館 野澤みのり【季語=残暑(秋)】
  2. 【夏の季語】初夏(はつなつ)
  3. 稻光 碎カレシモノ ヒシメキアイ 富澤赤黄男【季語=稲光(秋)】
  4. 【#40】「山口誓子「汽罐車」連作の学術研究とモンタージュ映画」の続き
  5. 缶ビールあけて東京ひびきけり 渡辺一二三【季語=缶ビール(夏)】
  6. 茄子もぐ手また夕闇に現れし 吉岡禅寺洞【季語=茄子(秋)】
  7. 朝貌や惚れた女も二三日 夏目漱石【季語=朝貌(秋)】
  8. 神保町に銀漢亭があったころ【第94回】檜山哲彦
  9. 【#19】子猫たちのいる場所
  10. 俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第12回】高千穂と種田山頭火

Pickup記事

  1. 三椏の花三三が九三三が九 稲畑汀子【季語=三椏の花(春)】
  2. 【春の季語】春の雪
  3. 此木戸や錠のさされて冬の月 其角【季語=冬の月(冬)】
  4. 【春の季語】蛇穴を出る
  5. つきの光に花梨が青く垂れてゐる。ずるいなあ先に時が満ちてて 岡井隆
  6. シャワー浴ぶくちびる汚れたる昼は 櫂未知子【季語=シャワー(夏)】
  7. 一燈を消し名月に対しけり 林翔【季語=名月(秋)】
  8. 少女才長け鶯の鳴き真似する  三橋鷹女【季語=鶯(春)】 
  9. 秋日澄み樹のいろ拾ひつづけたる 井越芳子【季語=秋日(秋)】
  10. 神保町に銀漢亭があったころ【第105回】藤森荘吉
PAGE TOP