冬の季語

【冬の季語】実南天

【冬の季語=初冬(11月)】実南天

【ミニ解説】

冬の季語「南天の実」の、五音に合わせた言い方。


【実南天(上五)】
実南天二段に垂れて真赤かな 富安風生
実南天活けたる床に古書二冊 光好三四詩
実南天ときに農奴のにおいかな 中村和弘
実南天眉間につけて虚空を忌む 夏石番矢

【実南天(中七)】

【実南天(下五)】
喪の家に墨磨る手見え実南天 桂信子
しぐれたるあとの日が射し実南天 鷲谷七菜子
日当ればみんなしあはせ実南天  星野麥丘人
子に伝えおくこと多く実南天 藤井八重子
億年のなかの今生実南天 森澄雄
ていねいに朝日がとどく実南天 黛執
家族写真一人増やして実南天 宮里晄
存命の父母を軽んず実南天 正木ゆう子
恋風という語恐ろし実南天 千倉由穂


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