
【夏の季語=三夏(5月〜7月)】バナナ
栄養たっぷり。川を見ているときに、皮が落ちる可能性があるので注意。
多くをフィリピンなどの海外からの輸入に頼っているが、国内でも栽培されている。
うち、3/4は沖縄県、1/4は鹿児島県で作られている。

【バナナ(上五)】
バナナの香フルーツパーラー昼暗く 松本たかし
バナナ熟れ礁の月は夜々青し 神尾季羊
バナナの葉うなづき星はまばたきて 香西照雄
バナナにもありしその季の廻り来し 相生垣瓜人
バナナむく器用不器用なかりけり 稲畑汀子
バナナの皮バナナの如く反りゐたる 西生ゆかり
【バナナ(中七)】
ぬれてうつくしいバナナをねぎるな 種田山頭火
川を見るバナナの皮は手より落ち 高濱虚子
これやこの珍のバナナはそろそろ剥く 日野草城
やや青きバナナの房ゆちぎりあふ 篠原梵
海は照り青きバナナの店ならぶ 田村木国
夜の航武器のごとくにバナナを持ち 金子兜太
村をゆくバナナ包みが香を放ち 飯田龍太
美しくバナナの皮をたゝみけり 高浜朋子
赴任先からとバナナの送られし 稲畑廣太郎
丑三つの厨のバナナ曲るなり 坊城俊樹
夢のやうなバナナの当り年と聞く 上田信治
Tシャツに曰くバナナの共和国 太田うさぎ
幾らでもバナナの積めるオートバイ 橋本直
万の武器埋まるやバナナの樹の下に 森島裕雄
捨てられしバナナの皮と本の帯 杉山久子
皮むけばバナナしりりと音すなり 犬星星人
コンビニやバナナ一本ずつ売られ 神野紗希
人生にバナナ売場の明るさを 小林鮎美
【バナナ(下五)】
東京に見捨てられたる日のバナナ 澤田和弥
【その他】
バナナ食むや背戸の時雨を折り句にて 内田百間
真夜中のバナナごろんと春立ちぬ 鍵和田秞子
温室にバナナ実れる野分かな 岸本尚毅
枯野人バナナを出して子をあやす 岸本尚毅
遠足の集まつてすぐ出すバナナ 阪西敦子