【冬の季語】鯛焼

【冬の季語=三冬(11月〜1月)】鯛焼

鯛を形とった金属製焼き型で焼いて作られる、餡入りで小麦粉主体の和菓子。

『たべもの起源事典』によると、1909年(明治42)創業の浪花家総本店の初代神戸清次郎が創作したのがはじまりという。「今川焼きを始めたが一向に売れず、亀の形の亀焼きも失敗する。ところが、めでたいタイの姿にしたところ、(略)飛ぶように売れた」と。

まぼろしの亀焼き。


【鯛焼(上五)】
鯛焼やひと足ごとに日の暮れし 亀田虎童子
鯛焼といふ詫び状に似たるもの 佐藤郁良
鯛焼や雨の端から晴れてゆく 小川楓子
鯛焼をかたかた焼いて忙しき 西村麒麟
鯛焼を割って私は君の母 神野紗希
鯛焼や雨の端から晴れてゆく 小川楓子
鯛焼や晴れただけでは見えない島 大塚凱
鯛焼や友呼べば手を挙げて来し 越智友亮

【鯛焼(中七)】
三振の子に鯛焼を食はせけり 井出野浩貴

【鯛焼(下五)】
信号の青に誘はれ鯛焼屋 中西夕紀


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