【夏の季語】五月

【夏の季語=初夏(5月)】五月

暦の上では「」となる月。歴史的仮名遣いだと「ごぐわつ」。

桜前線の北上とともに、「新緑」「若葉」の季節となり、過ごしやすい日がつづく。

五月雨」は、旧暦五月(現在の六月ごろ)に降る雨のことで、いわゆる「梅雨」のこと。

五月晴」も同様で、梅雨晴のことを指す言葉であり、新暦の五月の晴れた日のことではない。

聖五月」は、カトリック教会でマリアに捧げる月であること発したもので、阿波野青畝に〈聖母の名負ひて五月は来たりけり〉がある。


【五月(上五)】
五月佳し水仕すすんでつかさどる 篠田悌二郎

【五月(中七)】
妻となる人五月の波に近づきぬ 田島健一

【五月(下五)】
目つむりていても吾を統ぶ五月の鷹 寺山修司
好きな人なれば声浮く五月かな 森賀まり
きりんの子かゞやく草を喰む五月 杉山久子

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