【春の季語】復活祭

【春の季語=晩春(4月)】復活祭

磔刑にされて死んだイエス・キリストが三日目に復活したことを記念・記憶する、キリスト教においては最も重要とされる祭。英語から「イースター」と呼ぶことも多い。

基本的に「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」に祝われるため、年によって日付が変わる移動祝日である。

このころになると実際に街路樹が芽吹き始め、草花の明るい色も目につくようになる。日本よりも緯度の高いヨーロッパでは、冬の暗い時期が日本よりも長いため、「ようやく冬が終わった」という感覚とともにある時期にあたる。


【復活祭(上五)】
復活祭傷口なめて犬ねむる 菖蒲あや
復活祭の卵見てゐる家鴨かな 仙田洋子
復活祭ジャムの中より種が出て 堀切克洋

【復活祭(中七)】
胸に享く復活祭の染卵 石田波郷

【復活祭(下五)】
母と並んで坐る木の椅子復活祭 田川飛旅子
なにがなし善きこと言はな復活祭 野澤節子
唇づけて子の髪にほふ復活祭 大石悦子
ダイバースーツ烏賊干しにして復活祭 能村研三
野を渡る風に湿りや復活祭 片山由美子
カステラに沈むナイフや復活祭 片山由美子

【その他の季語と】
初燕圃にひるがへり復活祭 古賀まり子


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