【春の季語=初春(2月)】春一番
「立春」のあとにはじめて吹く、南寄りの強風のこと。
平均風速が7〜8m/sであることがひとつの目安。
ただし年によっては、吹かないまま終わることもある。
【春一番(上五)】
春一番藁まみれなる濡れ仔牛 福田甲子雄
春一番競馬新聞空を行く 水原春郎
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【春一番(中七)】
再会を果す春一番のあと 後藤比奈夫
飲むか戻るか春一番に艶めく灯 楠本憲吉
美酒を得て春一番を忘じけり 岸本尚毅
我に吹く春一番や誕生日 相子智恵
【春一番(下五)】
熊のいない山のあなたの春一番 金子兜太
竹は竹どうし寄りあひ春一番 鷹羽狩行
若者に古着が流行る春一番 有馬朗人
風呂敷で運ぶ地球儀春一番 池田澄子
葬儀屋を花であしらう春一番 仁平勝
紙幣より硬貨は健気春一番 加藤静夫
【自由律】
春一番が吹くこども家の内に吹かれたり 中塚一碧楼
【セクト・ポクリット管理人より読者のみなさまへ】