【夏の季語】雛罌粟

【夏の季語=初夏(5月)】雛罌粟

ヨーロッパ原産のケシ科の一年草。フランスやポーランドなどの国花でもある。

与謝野晶子がフランスで詠んだ、

  ああ皐月仏蘭西の野は火の色す君も雛罌粟われも雛罌粟

は有名である。「ポピー」「虞美人草」ともいう。

なお、ケシやアツミゲシとは異なり、麻薬の原料となるモルヒネを含有していない。


【雛罌粟(上五)】
ひなげしや妻ともつかで美しき 日野草城
ひなげしやうす曇る日のありどころ 中川宋淵
ひなげしの花びらたゝむ真似ばかり 阿波野青畝
雛罌粟の日を恋ひ海を恋ふ赤さ 鷹羽狩行
ひなげしや土偶の乳房に指の跡 大木あまり

【雛罌粟(中七)】
咲きやんで雛罌粟雨に打たれ居り 前田普羅

【雛罌粟(下五)】

【自由律】
ひなげしひるは学校にゐる子  栗林一石路



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