【解説】地下から湧き出ている水。あるいは、その場所のことをいいます。語源は「出水(いづる・みづ)」なので、歴史的かなづかいでは「いづみ」と表記します。「湧水」も同じ意味ですが、一般に季語としては用いられませんので、ご注意を。
【関連季語】山滴る、清水、滝など。
【泉】
嬬恋の字(あざ)の一つの泉汲む 文挾夫佐恵
生前も死後も泉へ水飲みに 中村苑子
思ひ出すには泉が大き過ぎる 加倉井秋を
二人してしづかに泉にごしけり 川崎展宏
生きものの影入るるたび泉哭く 飯島晴子
罪人のやうに泉を覗きけり しなだしん