【解説】開花時期は5~8月。日当たりのよい野原や道ばたで、他の草木にからまって淡い花を咲かせます。海岸の砂地に見られるのは、浜昼顔。
【関連季語】朝顔(秋)、夕顔など。
【昼顔】
鼻のない男にみえるひるがほが 三橋鷹女
昼顔や身を寄すほどの影ならず 橋閒石
昼顔の見えるひるすぎぽるとがる 加藤郁乎
ひるがほのはなひるがほのはなにふれ 佐々木六戈
昼顔は誰も来ないでほしくて咲く 飯島晴子
昼顔のあれは途方に暮るる色 飯島晴子
昼顔のひるなまぬるき鍵の穴 柿本多映
トラックの風にやぶれて昼顔は 夏井いつき
わたくしは昼顔こんなにもひらく 櫂未知子
【浜昼顔】
はまひるがほ空が帽子におりて来て 川崎展宏
退屈を浜昼顔と分ち合ふ 後藤比奈夫
晩景は浜昼顔もて埋めなむ 柿本多映
ハイヒール浜昼顔に脱ぎ捨てて 西村和子