【結社推薦句】コンゲツノハイク【2026年2月】


前月に刊行された俳句結社誌・同人誌の最新号から推薦句を送っていただき、一覧として掲出するコーナーです。毎月、募集していますので、ご協力いただける俳誌・結社があれば、このページをご覧ください。ご投稿は、こちらのフォームからお願いします。

また、このページの掲出句から、読者の皆さんの「推しの一句」(未来の名句となるかも)を選んでご鑑賞いただく読者参加型「コンゲツノハイクを読む」、2月20日締切です。ご投稿は、こちらのフォームからお願いします。絶賛お待ちしてます!


コンゲツノハイク 2026年2月
(2026年1月刊行分)

今月の参加結社☞「秋草」「いには」「伊吹嶺」「円虹」「海原」「火星」「かつらぎ」「樺の芽」「麒麟」「銀化」「銀漢」「雲の峰」「澤」「秋麗」「青山」「鷹」「たかんな」「橘」「田」「天穹」「南風」「鳰の子」「noi」「ふよう」「街」「雪華」


「秋草」(主宰=山口昭男)【2010年創刊・兵庫県神戸市】
<2026年2月号(通巻194号)>
忘年や舳の揺れて人ゆれて 山口昭男
雪見舟ひとごゑもなく灯りけり 栗原和子
海鼠酢の余りしままに散会す 橋本小たか
白鳥のやうな手紙が貴方より 高橋真美
冬瓜煮る祈りのやうなとろ火にて 田邉大学
笑ふしかなきほど蓮の枯れにけり ばんかおり
雪吊の仕上は縄の声をきき 水上ゆめ


「いには」(主宰=村上喜代子)【2005年創刊・千葉県八千代市】
<2026年2月号(通巻209号)>
短日や気が付けば爪伸びてをり 村上喜代子
谷底へ落葉掃き捨つ寺男 坂本茉莉
長生きの薬見せ合ふ日向ぼこ 鷲頭シズ子
消音の画面しらじら霜夜かな 橘内訓子
夜学校異国の地より来し家族 富永英六


「伊吹嶺」(主宰=河原地英武)【1998年1月創刊・愛知県名古屋市】
<2026年2月号(通巻332号)>
きのふよりエレベーターに冬の蠅 河原地英武
冬うらら鯉が顔出す舟揚場 栗田やすし
冬紅葉散るしづけさよ女人寺 下里美恵子
首据ゑて菊人形となりにけり 加藤剛司
冬霧の街革命といふ茶房 矢野孝子
手水舎に白き手拭ひ一葉忌 若山智子
一錠を探す炬燵に頭入れ 平林外美代


「円虹」(主宰=山田佳乃)【1995年創刊・兵庫県神戸市】
<令和7年2月号 第374号>
古井戸に水の皴あり冬めきぬ  小林志乃
からたちの丸き影置く海鼠壁  森永清子
定刻に目覚め勤労感謝の日  大山紀子
山茶花や庭に静謐生まれけり  河井惠次
ひそやかに月光を吸ふ一夜茸  宇賀阿紗子
朝市や浅漬の菜のとぶやうに  佐圓久美子
冬ぬくしパッチワークの古布ひろげ  伊澤庸子


「海原」(代表=安西篤)【2018年創刊・千葉県市川市】
<2026年1・2月合併号(第75号)>
冷えるもの皆片付けて一人住む 伊藤歩
桎梏やみしみしと噛む蛸の足 榎本祐子
物指しに妣の旧姓白芙蓉 竹田昭江
ぼれてもた町がそのまま雪迎え 田中信克
牛蒡引くきのうのページまでもどる 鳥山由貴子
うつくしき竜頭をまわす野分雲 ナカムラ薫
秋深し探さなくてもある自分 福岡日向子


「火星」(主宰=山尾玉藻)【1936年創刊・大阪府大阪市】
<2026年1月号(通巻1032号)>
白壁の手袋の影よく喋る 山尾玉藻
秋風や近付いて来る馬の貌 大山文子
竹藪の人拒みゐる濃霜かな 坂口夫佐子
ひとつ用済みし小疲れ鳥渡る 蘭定かず子
葛道は水へと続き獣臭さ 山田美恵子
原子炉の黙の真上を鳥渡る 大内鉄幹
地軸より出で傾ける曼珠沙華 湯谷良


「かつらぎ」(主宰=森田純一郎)【1929年創刊・兵庫県宝塚市】
<2026年1月号(通巻1153号)>
子を語るやうに菊師は菊語る 森田純一郎
曲家に沿ひ曲がりゆく雪蛍 平田冬か
曜変の青を見し目に秋日濃し 村手圭子
月の道手をつなぐ人いまはなく 稲垣美知子
妖と傘彫る煙管八雲の忌 福頼聡子
国慶節街に紅旗の氾濫す 近藤タミ
手花火を点けんと家族円くなる たなかしらほ


「樺の芽」(主宰=粥川青猿)【1967年創刊・北海道帯広市】
<第55巻第2号(通巻591号)>
照準は君の額に冬の森     粥川青猿  
今更にリモートで済む神の留守 江波戸明 
村六戸枯からまつの力瘤    松原静子
風花の遊び上手や無人駅    中島 土方        
葉牡丹の吐息集めてつむじ風  平 操  
赤い羽根付けて人間らしくなる 須田としお 
抜歯後の綿を噛む坂暮れ早し  番 妙子


「麒麟」(主宰=西村麒麟)【2023年創刊・東京都江東区】
<2026年冬号(通巻12号)>
人生はぽつりぽつりと秋の雨 如扇
魚目の忌さっそくひつまぶしがある 久留島元
ながへうたん人を左右に分かちけり 田中木江
吾子の句を褒めてもらひし夜長かな 本間純
吾が妻の手を握りをる柘榴売 髙倉光
パーカーは畳みて厚し秋の霜 岡部優司
烏賊襖いかの個性を損はず 山本たくみ



銀漢(ぎんかん)」(主宰=伊藤伊那男(いなお)【2011年創刊・東京都千代田区】
<2026年2月号(通巻182号)>
秋晴や竹生島より水脈は弧に 萩原 空木
聞香の一間を閉ざし十三夜 谷口いづみ
草の花轍の中に立ち上がる 鈴木てる緒
銀杏を踏んで青空汚しけり 榊 せい子
霊水を甘しと思ふ雁のころ 大澤 静子
秋晴やピエロが券をもぎりをり 荻野ゆ佑子
木の実もてなんでも買へるおままごと 白井飛露


「銀化」(主宰=中原道夫)【1998年創刊・東京都港区】
<2026年2月号(通巻329号)>
水平は水のやすらぎ冬に入る 中塚健太
凩や螺子の頭に十と一 大嶋康弘
詮索は愛に分類室の花 川原真理子
隙間風出でゆくものはつひぞ見ず 麻香田みあ
阿弥陀へと冷たき畳躙り寄る 森川たか子
紙漉の厚さ揃はぬまま乾く 園田裕子
餅つきの肩抜けるかに搗きにけり 石川小鳥


「雲の峰」(主宰=朝妻力)【1989年創刊・2001年結社化・大阪府茨木市】
<2026年1月号(通算415号)>
信楽の狸の首に黄のマフラー  朝妻  力
八の字に樟の木めぐる秋日和  原田千寿子
山盛りの間引菜洗ふ外流し  金子 良子
柘榴裂け数多の命露にす  児玉ひでき
長崎は和華蘭の街秋うらら  溝田 又男
秋深し闇深々と燻し牢  井上 白兎
芥川の蜜柑を偲ぶ冬電車  森田 明男


「澤」(主宰=小澤實)【2000年創刊・東京都杉並区】
<2026年1月号(通巻310号)>
ミラーボールの反映頰に年の暮 小澤實
巡防艦【フリゲート】上に諾威麦酒【ノルウェービール】喇叭飲み 小川秀樹
ゴールリングにボール回りぬ神の旅 中村麻
小面つけ太閤小柄葛あらし 信太蓬
轢死の母熊子らは舐めたり目覚めよと 峰尾麻紀子
時計外せり銀河より戻りきて 村上佳乃
露の世や友悼みつつ羨【とも】しさも 石橋志野


「秋麗」(主宰=藤田直子)【2009年創刊・神奈川県川崎市】
<2026年1月号(通巻184号)>
繭玉や娘らの知る母の恋 藤田直子
耨耕の一直線に田鳧鳴く 鈴木伸一
縣け終へし大根に日が殺到す 篠田たけし
望郷の思ひ断ち切る冬の薔薇 伊藤美紀子
短日や古き切手を組み合はせ 星野猪久子
赤き実を小鳥零せり白秋忌 玉木郁夫
夕闇の轢彼氏葱を見えぬふり 河瀬久美


青山せいざん」(主宰=しなだしん)【1982年創刊・神奈川県横浜市】
<2026年1月号(通号518号)>
ラガー等のだんごになつてゐるトライ しなだしん
咲き満ちてなほ月ヶ瀬の春寒く 井越芳子
ドアノブをまはせば草の枯るる音 水谷由美子
山羊の仔に跳ねる脚あり秋桜 山本洋子
賑やかに声の揃ひぬ初句会 入部美樹
初場所のあけぼの色の廻しかな 坂東文子
火の玉のやうな林檎を丸齧り ローバック恵子


蒼海そうかい」(主宰=堀本裕樹)【2018年創刊・東京都新宿区】
<30号>
鬼虎魚ほぐせり遺跡掘るごとく 穐山やよい
自転車に乗せれば乾く水着の子 千野千佳
ソフトクリームたまさか恋ふる不老不死 柴田美玲
八ミリにかくかく走る跣の子 土橋胡翔
住職の嫁の大きな夏帽子 紺乃ひつじ
片蔭にゐて眩しき世見てをりぬ 細川鮪目
ただ一輪残すばかりの花野かな 末川茉菜美


「鷹」(主宰=小川軽舟)【1961年創刊・東京都千代田区】
<2026年2月号>
東京の都市美焼藷売とほる  小川軽舟
綿虫や検死の兄の帰り待つ  芹澤常子
ジャグジーの泡にまみれて初笑   髙柳克弘  
老人がこの世にあふれ寒がりぬ  穂曽谷洋
どんぐりを拾ふたびどんぐりと言ふ  佐藤栄利子
一日を日記にしまふ室の花  池田宏陸
うそ寒や小心者の旅仕度  小籠政子


「たかんな」(主宰=吉田千嘉子)【1993年創刊・青森県八戸市】
<2026年5月号(通巻397号)>
波音の身の音となる焚火かな  吉田千嘉子
草の実をこぼして診察室の椅子  難波政子
ゆくあてのなくて残暑の髭を剃る  西川無行  
ただ一人にも遭はず来しすすき原  西浄さえ
手拍子はいらぬと小さき熊手かな  八木 仁
秋天へ坐したる岩手山の貌  星私虎亮
耳慣れし鳥語に残す熟柿かな  河村仁美


たちばな」(主宰=佐怒賀直美)【1978年創刊・埼玉県久喜市】
<2026年2月号(通巻578号)>
箒目の路地まで続く神迎 角達朗
あたたかきパジャマを拾ふ冬の朝 松井努
木の上の子が地の子呼ぶ小六月 吉田孝子
四方凍てて赤城山麓豆腐吊る 持田義男
金山の深き割れ目や秋の雲 若林朝子
窓に映るひとり芝居のちやんちやんこ 石原優華
数式のごとく降りたる鴨の群 石川益江


「田」(主宰=水田光雄)【2003年創刊・千葉県市川市】
<2026年2-3月号(通巻264号)>
小鳥くる亡き人にある誕生日 細川朱雀
銀杏落葉万の足音千の影 佐藤千恵子
粉雪の残りし胸にコルク抜く 草子洗
惑星の岩石降つてくる夜長 フォーサー涼夏
初紅葉みくじどほりに待ち人来 髙野里枝
出したての絵具のやうな花野かな おのめぐみ
わたしたちちがふにんげんだ立冬 末綱 葵


「天穹」(主宰=屋内修一)【1998年創刊・東京都渋谷区】
<2026年2月号(通巻336号)>
掃き寄する音に誘はれ木の葉舞ふ 山口美智
亡き妻の紬着る子や返り花 斉藤雅はる
冬夕焼砂町に買ふごぼう天 田中国太郎
焼藷や三面記事が囲む湯気 松本早苗
膝毛布掛けて密かに画廊守 米田由美子
着ぶくれて身ぬちの芯はどこへやら 渡辺花穂
三水の言葉の海を漕ぐ夜長 立道すみ女


「南風」(主宰=村上鞆彦)【1933年創刊・東京都葛飾区】
<2026年2月号(通巻987号)>
丹頂にほそき舌ある冬座敷 板倉ケンタ
海鼠腸を天才的に啜りけり 若林哲哉
風邪残る喉もて街をうろうろす 市原みお
にはとりの胸より坐る冬日和 中村幸子
竹箒かんとたふれて山粧ふ 崎原 柚
芭蕉忌や蹄拭くとき脚上がり 笠原小百合
咳に眠れぬ君の背を見てゐる 大熊光汰



「鳰の子」(主宰=柴田多鶴子)【2011年創刊・大阪府高槻市】
<2026年2月・3月号(通巻76号)>
稲びかりある日激しき能褒野かな  柴田多鶴子
叱られて犬とゐる子に今日の月   師岡洋子
金秋や糠を吐き出す精米機     政元京治
傘させば程なく止みて金木犀    山口 登
ライオンの大きな貌に秋の蠅    三木 夕立
もう跳べぬこの溝ままこのしりぬぐひ 野中雅子
君に会ふ唇冷たきままでゐよ    上田 四路


「noi」(代表=神野紗希・野口る理)【2025年創刊】
<2026年1月号(通巻9号)>
花鶏いま君がわが詩を読みゐたり   弓木あき
夜桜はずぶ濡れのえいゑんだつた   柊木快維
会ふためにはたらき会へぬ日々を霧   横山航路
雪国に雨降つてゐるカツカレー   岩浪青児
新しい銀河は君のつむじから   三浦にゃじろう
上顎の飴に爛るる墓参かな   斎建大
木犀のローコンテクストにハロー   福田春乃


「ふよう」(主宰=千々和恵美子)【2005年創刊・福岡県遠賀郡】
<2026年1月号(通巻131号)>
蹴り上げし足に輪飾り神馬像   千々和恵美子
白湯の香をひと息に吸ふ冬の朝  安倍真理子
街灯を虹に包んでしぐれける  大里えつを
銀紙より針つまみだす一葉忌  貴田将子
裸木となりて奔放枝拡ぐ  池内祥晴
葛湯吹く傍らに繰る古語辞典  藤井さわこ
冬うらら父と娘と孫のゐて  渡辺味蕾


「街」(主宰=今井聖)【1996年創刊・神奈川県横浜市】
<NO.177>
稲埃尊徳像の薪覆ふ         今井 聖
横顔を撮れと闇向く秋祭       穂阪幹子
人形を脇に坐らせ新酒酌む      南 葉月
十月や絵本売場は南瓜色       石川暘子
日短か胸に悪相の赤ん坊       金丸和代
村ぢゆうの手に撫でらるる運動会   仲村初穂
数へ日や搭乗口に捨つる水      蜂谷一人


「雪華」(主宰=橋本喜夫)【1978年創刊・北海道旭川市】
<2026年2月号>
冬銀河誰もが違ふ時刻表 藤原ハルミ
マフラーの長さを盗むやうに巻く 村瀬ふみや
来てみればコテージに薪もやす音 籬朱子
義士の日や松は根方を走らせて 星出航太郎
小春日の持ち手の温し車いす 小山内杏
冬の雷存立危機にある私 大志田勇志
寒波来る手つなぎ鬼のやうに来る 大村富美子


【次回の投稿のご案内】
◆応募締切=2026年2月20日
*対象は「コンゲツノハイク」2025年11月分(このページ)です。
◆配信予定=2026年2月25日ごろ
◆投稿先 以下のフォームからご投稿ください。
https://ws.formzu.net/fgen/S51058765/

【次回の投稿のご案内】
◆応募締切=2026年2月28日
*対象は原則として2026年2月中に発刊された俳句結社誌・同人誌です。刊行日が締切直後の場合は、ご相談ください
◆配信予定=2026年3月5日ごろ
◆投稿先 以下のフォームからご投稿ください。
https://ws.formzu.net/dist/S21988499/

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