【冬の季語】山茶花

【冬の季語=初冬(11月)】山茶花

ツバキ科ツバキ属の常緑広葉樹。初冬に5枚の花弁を咲かせる。色は赤や白、ピンクなど。

冬椿」とはちがって、花弁が1枚ごとに散る。また、開花の時期も少し早めである。

漢字表記の「山茶花」は中国語でツバキ類一般を指す山茶に由来し、サザンカの名は山茶花の本来の読みである「サンサカ」が訛ったものといわれる。もとは「さんざか」と言ったが、音位転換した現在の読みが定着した。 学名は、「Camellia sasanqua」である。

歴史的仮名遣いでは「さざんくわ」。


【山茶花(上五)】
山茶花の弁流れ来る坂路かな 横光利一
山茶花の日々の落花を霜に掃く 瀧本水鳴
山茶花のくれなゐひとに訪はれずに 橋本多佳子
山茶花の散るにまかせて晴れ渡り 永井龍男
山茶花のほかになにかがこぼれけり 今井杏太郎
山茶花や日輪忽と雲を割る 原朝子
さざんくわはいかだをくめぬゆゑさびし 中原道夫
山茶花や無口の人とゐて無口 前田倫子
さざんくわや鋏使はず封を切り 広渡敬雄
さざんくわや明日には明日を悦べる 小池康生

【山茶花(中七)】
無始無終山茶花たゞに開落す 寒川鼠骨
現れて山茶花を見る昼の月 林田紀音夫
栄華とは山茶花の散り敷くやうに 岩岡中正
サーフボードの尖見ゆ山茶花垣の上  榮猿丸
薄給やさざんくわ積める芝のうへ 藤田哲史

【山茶花(下五)】

【自由律】
死期明らかなり山茶花の咲き誇る  中塚一碧楼
紅い山茶花の病人の家はここなる 内藤寸栗子


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