【夏の季語=初夏(5月)】端午
五節句の一つ。邪気を払うために軒に「菖蒲」を葺いたことから、菖蒲の節句(「菖蒲の日」)とも呼ばれる。
古来、男子の健やかな成長を祈願し各種の行事を行う風習があり、現在では新暦の5月5日に行われ、国民の祝日である「こどもの日」になっている。男の子が生まれて初めて迎える節句を「初節句」という。
【端午(上五)】
端午かな家族で回し読みし本 波多野爽波
端午の日なれば真白なシーツ干し 如月真菜
【端午(中七)】
騒読んて端午を酔へる儒生哉 尾崎紅葉
雨がちに端午ちかづく父子かな 石田波郷
【端午(下五)】
鮨桶にさより太刀めく端午かな 高橋睦郎
もつと大きな波を待ちをる端午かな 辻桃子
太刀佩いてみづみづしきは端午かな 筑紫磐井
中京のみぢかき露地の端午かな 田中裕明