ハイクノミカタ

夏しんと遠くめぐらす朝の森 大牧広【季語=夏の朝(夏)】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly
画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: eye-2horikiri--1024x538.png

夏しんと遠くめぐらす朝の森

大牧広


大牧広(1931-2019)最後の句集となった『朝の森』の表題句である。朝の森は静かで、ほの暗く、人気がない。昼にもなれば照りつけるような太陽の光は、森の「遠く」を取り囲んでいる。作者は、森のなかを歩いていると同時に、その外から迫りくる「夏」までも見ている。『朝の森』(2018年)より。(堀切克洋)



【セクト・ポクリット管理人より読者のみなさまへ】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 子供は鳥 かはたれとたそかれにさざめく 上野ちづこ
  2. 馬孕む冬からまつの息赤く 粥川青猿【季語=冬からまつ(冬)】
  3. 扇子低く使ひぬ夫に女秘書 藤田直子【季語=扇子(夏)】
  4. Tシャツに曰くバナナの共和国 太田うさぎ【季語=バナナ(夏)】
  5. 春の雪指の炎ゆるを誰に告げむ 河野多希女【季語=春の雪(春)】
  6. 完璧なメドベージェワが洟を擤む 秋尾敏【季語=水洟(冬)】
  7. 父の日やある決意してタイ結ぶ 清水凡亭【季語=父の日(夏)】
  8. 捨て櫂や暑気たゞならぬ皐月空 飯田蛇笏【季語=皐月(夏)】

あなたへのおすすめ記事

連載記事一覧

PAGE TOP