
【秋の季語=晩秋(10月)】刈田

熟した稲を収穫するために刈ったあとの田のこと。畦では稲が干され、籾殻の袋が詰まれていたりする。「稲刈」をした後の切り株から、再び青い新芽(二番穂やひこばえ)が一面に生えてきた田んぼのことは「穭田」という。
【刈田(上五)】
刈田より阿武隈川となりにけり 阿波野青畝
刈田百枚ラガーマンどう攻める 森田緑郎
刈田群告白すべき日の出来る 森田高司
刈田ゆく列車の中の赤子かな 髙柳克弘
【刈田(中七)】
腰叩く刈田の農夫誰かの父 西東三鬼
むしられし鶏に刈田のひかりかな 長谷川久々子
富士颪まともに刈田鴉かな 石塚友二
鮭撲つてをり大刈田前にして 岸田稚魚
ここはむかしの刈田あのつげ義春は 小川双々子
【刈田(下五)】
滑りつゝ鷺の踏みこむ刈田かな 渡辺白泉
伊吹まで歩いてゆかん刈田かな 長谷川櫂
こそばゆき空となりたる刈田かな 山口昭男
ホームセンターぽつかりとある刈田かな 相子智恵
自転車のおとうと転ぶ刈田道 及川真梨子
【その他の季語と】
冬の日の刈田のはてに暮れんとす 正岡子規
茶の花や刈田の塚に水の音 角川源義