【夏の季語=初夏(5月)】牡丹
4月から5月頃にかけて牡丹が開花する。「ぼうたん」とも。
「牡丹の芽」は、春の季語とされる。「寒牡丹」「葉牡丹」は、冬の季語。
花の終った牡丹の枯れ枝を持ち寄って、感謝と供養のために焚く「牡丹焚火」という行事があり、福島県須賀川市の牡丹園などで行われている。
【牡丹(上五)】
白牡丹四五日そして雨どつと 高田風人子
牡丹ていっくに蕪村ずること二三片 加藤郁乎
牡丹散って螫虫の屍へかぶさりぬ 金原まさ子
牡丹咲く黒犀が通りすぎたよ 金子兜太
【牡丹(中七)】
散るときのきてちる牡丹哀しまず 稲垣きくの
【牡丹(下五)】
少年の死神が待つ牡丹かな 永田耕衣
赤ばかり咲いて淋しき牡丹かな 稲畑汀子
雨のすぢ風に吹かるる牡丹かな 対中いずみ
【その他の季語と】