ハイクノミカタ鈴木牛後
-
他人とは自分のひとり残る雪 杉浦圭祐【季語=残る雪(春)】
他人とは自分のひとり残る雪杉浦圭祐当地では雪解が進み、だんだんと「残雪」という感じになってきた。雪の中に含まれていたさまざまな異物が表面にあらわれ、少しずつ純色の冬が混色の春へと変化してゆく。もはや…
-
木の根明く仔牛らに灯のひとつづつ 陽美保子【季語=木の根明く(春)】
木の根明く仔牛らに灯のひとつづつ陽美保子季語は「木の根明く…
-
彫り了へし墓抱き起す猫柳 久保田哲子【季語=猫柳(春)】
彫り了へし墓抱き起す猫柳久保田哲子一読誰しも、石田波郷の《…
-
雪解川暮らしの裏を流れけり 太田土男【季語=雪解川(春)】
雪解川暮らしの裏を流れけり太田土男住宅地の中を流れるような…
-
鉄橋を決意としたる雪解川 松山足羽【季語=雪解川(春)】
鉄橋を決意としたる雪解川松山足羽どこの鉄橋であろうか。Wi…
-
つちふるや自動音声あかるくて 神楽坂リンダ【季語=霾(春)】
-
取り除く土の山なす朧かな 駒木根淳子【季語=朧(春)】
-
引越の最後に子猫仕舞ひけり 未来羽【季語=子猫(春)】
-
昼酒に喉焼く天皇誕生日 石川桂郎【季語=天皇誕生日(春)】
-
昨日より今日明るしと雪を掻く 木村敏男【季語=雪を掻く(冬)】
-
流氷は嘶きをもて迎ふべし 青山茂根【季語=流氷(春)】
-
節分の鬼に金棒てふ菓子も 後藤比奈夫【季語=節分(冬)】