【秋の季語】蜉蝣

【秋の季語=初秋(8月)】蜉蝣

かげろう。歴史的仮名遣いだと「かげろふ」。

空気が揺らめいてぼんやりと見える「陽炎」(春の季語)に由来するとも言われる。

身は蜻蛉よりも細く、いかにも弱々しい翅をもつ。羽化して産卵後、数時間で死んでしまうことから、はかないもののたとえにされる。江戸時代以前は「蜻蛉」のことを「蜉蝣」と呼んでいた。

別種の「草蜉蝣」や「薄羽蜉蝣」は、晩夏の季語とされている。


【蜉蝣(上五)】
蜉蝣の風よりあはく飛び来たり 根岸善雄
蜉蝣のみぢんの眸澄む処得たし 成田千空
蜉蝣やわが身辺に来て死せり 和田悟朗

【蜉蝣(中七)】
鏡の面蜉蝣の居て落着かず 岡本眸
十九歳蜉蝣の胴紙に貼る 四ッ谷龍

【蜉蝣(下五)】

【ほかの季語と】
秋雨や蜉蝣上下す椎の蔭 西山泊雲


関連記事