【秋の季語】桃

【秋の季語=初秋(8月)】桃

秋の代表的な果実のひとつ。甘くてみずみずしい。

7月頃が出荷の最盛期となり、山梨県産の桃がで全体の約40%、続いて福島県産が30%を占める。

「桃の花」や「桃咲く」は春の季語。


【桃(上五)】
桃食うて煙草を喫うて一人旅 星野立子
桃洗ふ双手溺れんばかりなり 石田波郷
白桃に頬を濡らして母おもふ 甲斐由起子
白桃や過去のよき日のみな晴れて 森賀まり

【桃(中七)】
我きぬにふしみの桃の雫せよ 芭蕉
病間や桃食ひながら李描く 正岡子規
水を出て白桃はその重さ持つ 加藤楸邨
のこるたなごころ白桃一つ置く 小川双々子
雨戸して桃は台所で食べる 佐藤智子

【桃(下五)】
中年や遠くみのれる夜の桃 西東三鬼
心にも正面ありぬ夜の桃 上田日差子

【ほかの季語と】
白驟雨桃消えしより核は冴ゆ 赤尾兜子


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