
【秋の季語=初秋(8月)】施餓鬼

飢えや渇きに苦しむ死者の霊魂にお供えを施し、供養するための儀式。「お盆」や「秋彼岸」などに全国各地で催される。施餓鬼棚は、仏教で飢えや渇きに苦しむ餓鬼や無縁仏に、食べ物や飲み物(飲食)を供えて供養(施餓鬼)するための祭壇や棚のこと。「川施餓鬼」は、川辺や船の上で行う仏教の施餓鬼(せがき)法要のことで、「灯籠流し」を行ったりする。
【施餓鬼(上五)】
施餓鬼の灯一つ消えれば一つ点く 野澤節子
施餓鬼火のどつと吐きたる白煙 広瀬一朗
施餓鬼會の魚くふ僧もまじるべし 筑紫磐井
施餓鬼会の裏の回廊通りけり 吉田敏夫
お施餓鬼のほとりに何の狂ひ花 田中裕明
【施餓鬼(中七)】
川下や施餓鬼のものゝ流れ来る 御手洗不迷
【施餓鬼(下五)】
古びたる午下の日輪川施餓鬼 山口誓子
雛僧の下駄並べゐる施餓鬼かな 星野立子
鳥けものまはりに遊び川施餓鬼 桂信子
島人のまばらに坐り施餓鬼堂 清崎敏郎
山の端の一気に暮るる施餓鬼かな 坂本たか子
【その他の季語と】
蟷螂の草につまづく施餓鬼かな 岸本尚毅