季語・歳時記

【秋の季語】秋桜

【秋の季語=仲秋〜晩秋(9月〜10月)】秋桜

【解説】

コスモス」の別称。あきざくら。

俳句では「コスモス」が四字で下五に置きづらいため、使われることがあるが、上五で使われているときは、当て字的に「コスモス」と読ませる可能性もある。


【秋桜(上五)】
あきざくら咽喉に穴あく情死かな 宇多喜代子
秋桜に触れたる雨と触れぬ雨 矢野玲奈
秋桜は束ねられない汚せない 神野紗希

【秋桜(中七)】

【秋桜(下五)】
高揺れて翳ゆれて日の秋ざくら 鷲谷七菜子
魚のかげ魚にそひゆく秋ざくら 山越文夫
乱るるといふ美しさ秋桜 伊藤政美
移りゆく世事を遠見の秋桜 安立公彦
弁当は仔猫の重さ秋桜 北大路翼


「コスコス」の例句はこちらから


【セクト・ポクリット管理人より読者のみなさまへ】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 【冬の季語】水洟
  2. 【冬の季語】蓮枯る
  3. 【夢の俳句】
  4. 【春の季語】花粉症
  5. 【春の季語】沈丁花
  6. 【春の季語】落椿
  7. 【春の季語】雨水
  8. 【新年の季語】包丁始(庖丁始)

おすすめ記事

  1. 来よ来よと梅の月ヶ瀬より電話 田畑美穂女【季語=梅 (春)】
  2. 【夏の季語】泰山木の花
  3. 【連載】新しい短歌をさがして【17】服部崇
  4. 【冬の季語】神無月/かみなづき 神去月 神在月 時雨月 初霜月
  5. 「我が毒」ひとが薄めて名薬梅雨永し 中村草田男【季語=梅雨(夏)】
  6. 【書評】渡辺花穂 第一句集『夏衣』(北辰社、2020年)
  7. 龍の玉深く蔵すといふことを 高浜虚子【季語=龍の玉(新年)】
  8. 真っ黒な鳥が物言う文化の日 出口善子【季語=文化の日(秋)】
  9. 凍港や旧露の街はありとのみ 山口誓子【季語=凍つ(冬)】
  10. 【#29】スマッシング・パンプキンズと1990年代

Pickup記事

  1. 酒醸す色とは白や米その他 中井余花朗
  2. 啄木鳥や落葉をいそぐ牧の木々 水原秋櫻子【季語=啄木鳥(秋)】
  3. 秋櫻子の足あと【第3回】谷岡健彦
  4. 妻のみ恋し紅き蟹などを歎かめや 中村草田男【季語=蟹(夏)】
  5. 【書評】小池康生 第2句集『奎星』(飯塚書店、2020年)
  6. 夜着いて花の噂やさくら餅 關 圭草【季語=桜餅(春)】
  7. 白萩を押してゆく身のぬくさかな 飯島晴子【季語=白萩(秋)】
  8. 纐纈の大座布団や春の宵 真下喜太郎【季語=春の宵(春)】
  9. 十薬の蕊高くわが荒野なり 飯島晴子【季語=十薬(夏)】
  10. 【冬の季語】冬
PAGE TOP