「鏡」
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八月は常なる月ぞ耐へしのべ 八田木枯【季語=八月(秋)】
八月は常なる月ぞ耐へしのべ八田木枯宇多喜代子の「八月の赤子はいまも宙を蹴る」の鑑賞で、「八月」に戦争の文脈を含まない読みを私は未だ読んだことがない。類想の話題にも上がりやすい「八月や六日九日十五日」…
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薄氷の筥の中なる逢瀬かな 大木孝子【季語=薄氷(春)】
薄氷の筥(はこ)の中なる逢瀬かな大木孝子(『柞繭』) 梅の…
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春を待つこころに鳥がゐて動く 八田木枯【季語=春を待つ(冬)】
春を待つこころに鳥がゐて動く八田木枯「動く」という動詞を持…
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枯野から信長の弾くピアノかな 手嶋崖元【季語=枯野(冬)】
枯野から信長の弾くピアノかな手嶋崖元ホトトギス三人衆と言え…
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神保町に銀漢亭があったころ【第87回】笹木くろえ
窓と万華鏡笹木くろえ(「鏡」同人)東京に木枯らし一号が吹いた日、私はついに…
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神保町に銀漢亭があったころ【第80回】佐藤文香