【夏の季語】トマト

【夏の季語=晩夏(7月)】トマト
緑黄色野菜のひとつ。ジャガイモ、トウモロコシ、サツマイモ、ラッカセイなどと並ぶ新大陸原産の植物。夏に赤あかと実をみのらせる。ナス科で赤くなるので「赤茄子」とも。「蕃茄」という字を当てることもある。日本には江戸時代に観賞用として伝わったが、野菜として食べられるようになるのは、明治時代から。冷やして食べるもよし、タマゴなどと炒めるもよし。


【トマト(上五)】
トマトジュース最後の音を立てて飲む  岡田耕治
トマト売る老婆の声は高くなり 山口昭男

【トマト(中七)】
而して蕃茄の酸味口にあり 嶋田青峰
赤と黄と分けてトマトや籠二つ  竹村翠苑
妻留守の完熟トマト真二つに 山中正己
昭和遠し冷しトマトといふ肴 伊藤伊那男
おとうとをトマト畑に忘れきし ふけとしこ
完熟のトマトを夕日よりはづす 南うみを
奉納の大きなトマト皆拝む 竹内宗一郎
さよなら、ウォーホル まるごとのトマトを齧る 福田若之
向かい合いトマトな君に赤っ恥  黒岩徳将
今日は晴れトマトおいしいとか言って 越智友亮

【トマト(下五)】
洗ったらお姫様用になるトマト 中谷理紗子

【その他の季語と】
癩夫婦西日のトマト手より手へ 石田波郷
冷蔵庫に冷えゆく愛のトマトかな 寺山修司

【自由律】
ひでりばたけの火のようなトマトのみずみずしさよ 荻原井泉水
背かれた夜の真っ赤なトマトに塩ふる 久光良一



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