【結社推薦句】コンゲツノハイク【2026年6月】


前月に刊行された俳句結社誌・同人誌の最新号から推薦句を送っていただき、一覧として掲出するコーナーです。毎月、募集していますので、ご協力いただける俳誌・結社があれば、このページをご覧ください。ご投稿は、こちらのフォームからお願いします。
また、このページの掲出句から、読者の皆さんの「推しの一句」(未来の名句となるかも)を選んでご鑑賞いただく読者参加型「コンゲツノハイクを読む」、6月30日締切です。ご投稿は、こちらのフォームからお願いします。絶賛お待ちしてます!


コンゲツノハイク 2026年6月
(2026年5月刊行分)

今月の参加結社☞「秋草」「いには」「稲」「伊吹嶺」「円虹」「海原」「火星」「樺の芽」「銀化」「銀漢」「雲の峰」「秋麗」「篠」「青山」「台北俳句会」「鷹」「たかんな」「橘」「天穹」「南風」「noi」「ふよう」「街」「雪華」「楽園」


「秋草」(主宰=山口昭男)
【2010年創刊・兵庫県神戸市】
2026年6月号(通巻198号)
上履は布の袋に葱の花 山口昭男 
種を蒔く初恋ほどの俯きに 舘野まひろ
人形に空腹のなきげんげかな 鬼頭孝幸
やどかりの走るどこかが引つかかり 松田晴貴
ねむりにも汀のありてげんげ草 山口遼也
やはらかきものを踏みたる修二会かな 藤井万里
靴下の跡くつきりと蕨かな 堀澤明香里


「いには」(主宰=村上喜代子)
【2005年創刊・千葉県八千代市】
2026年6月号(通巻213号)
咲きながら整つていく桜かな 村上喜代子
仏塔のごと葉牡丹の茎立ちぬ 松澤美鈴
如月やカルボナーラに黒胡椒 吉野まつ美
恋よりも革命よりも大朝寝 坪井利保
うららけし力士列なすクレープ屋 ひめみや多美


「稲」(主宰=山田真砂年まさとし【2021年1月創刊】
2026年5月号(通巻 34号)
巨き湫のこして涸るる天竜川  北原昭子
新旧の破魔矢の鈴のすれ違ふ  大坪正美
冬の大三角駐車場に帰り着く  滝代文平
母の写真ならば踏めざる絵踏かな  飛田小馬々
去年今年新聞店の明明と  高田 峰
目で追へる速さに落ちてぼたん雪  山田ゆい子
飛行機に乗せて異国に鏡餅  堀 潤子


「伊吹嶺」(主宰=河原地英武)
【1998年1月創刊・愛知県名古屋市】
2026年6月号(通巻336号)
花屑を付けてごろりと洋酒瓶 河原地英武
惜春や気比の松原砂粗き 栗田やすし
夏隣太極拳は風を撫づ 田嶋紅白
マラケシュの路地を驢馬来る遅日かな 加藤剛司
窓開けてなごり雪よと妻の声 志形雄三
夜桜へ砂利踏む音を重ねゆく 本庄鉄弥
ファの音で一輪落つる紅椿 松繁佐知子


「円虹」(主宰=山田佳乃)
【1995年創刊・兵庫県神戸市】
348号
閼伽井屋の闇を汲み上げお水取  吉村玲子
僧俗を隔つ修二会の荒格子 安部州子
ジーンズをスーツに着換へ卒業す  細田三代子
春雷や天戸一枚外れ居り  庵原通子
村長のロイド眼鏡や山笑ふ  松木雅子
春昼やあと一駅に寝落ちをり  川上瑠美
古町の小流れの音春の音  村井由美子


「海原」(代表=堀之内長一)
【2018年創刊・千葉県市川市】
2026年5月号(第78号)
人の根のあかあか見えて薊枯る 川田由美子
花冷えの尾骨シーソー動かざる 小西瞬夏
白鳥来気取った会話からしよう 佐藤詠子
神になるまでなまはげの武者震い 船越みよ
冬たんぽぽベテランナースの片えくぼ 本田ひとみ
案山子ですわたし以外は動画です 宮崎斗士
満員の重さで明日へ落つ夕焼 村上舞香


「火星」(主宰=山尾玉藻)
【1936年創刊・大阪府大阪市】
2026年5月号(通巻1036号)
葦焼くをまほらの音と諾へり 山尾玉藻
山車蔵の前のぬかるみ梅香る 大山文子
蹄鉄を打つたび木の芽ほぐれけり 山田美恵子
蒼天の窓に城あり大試験 蘭定かず子
鈍色の空をいとはず梅ふふむ 坂口夫佐子
涅槃講てんでに泥の靴で来し 上林ふらと
春光を掻き乱しゐる撒き餌かな 大東由美子


「樺の芽」(主宰=粥川青猿)
【1967年創刊・北海道帯広市】
樺の芽第55巻第5号(通巻595号)
鳥帰る獄舎名残の格子窓      粥川青猿
遅春の神のかすかな匙加減   江波戸明
さっきから春雨の端っこに居る 松原静子
病因はすべて老齢はだれ雪   中島土方
細胞の立ち上がり来る蜆汁   石森スエ子
寒さうに指先春を弄つてる    大沼惠美子
花筵たためば残る靴ひとつ    小宮富子



銀漢(ぎんかん)」(主宰=伊藤伊那男(いなお)
【2011年創刊・東京都千代田区】
<2026年6月号(通巻186号)>(終刊号)
初夢の妻に長生きなどを詫ぶ 伊藤伊那男
出羽人の褻にも晴にも菊膾 多田美記
手の届く段に女雛を置きたがる 谷岡健彦
鳥帰る通夜に知りたる洗礼名  谷口いづみ
その爪の恋猫なればこそ尖る 北澤一伯
森永のチョコにくちばし春深し 白井飛露
たんぽぽがレフトを守る草野球  松代展枝


「銀化」(主宰=中原道夫)
【1998年創刊・東京都港区】
2026年6月号(通巻333号)
山水を引いて春めく養魚場 平石和美
夢を見ぬ人へ小さなしやぼん玉 大嶋康弘
途中から歩くランナーかぎろひぬ さとうみなこ
北窓を開かないといふ選択肢 山崎未可
モノクロの写真のわたし初節句 後藤田潤子
歳月はパラパラ漫画卒業子 古味瑳風
花筏もう一押しの風を待つ 中山幸子


「雲の峰」(主宰=朝妻力)
【1989年創刊・2001年結社化・大阪府茨木市】
2026年5月号(通算419号)
うつし世の三人があふぐ朧月  朝妻  力
椿綻ぶ信楽の蹲  長岡 静子
永き日の影をひきゆく力車かな  小林伊久子
春愁や指で押し出すタブレット  伊藤 月江
夕霞天狗が棲むといふ山に  岡山 裕美
そのままでなべてたふとし春夕焼  関口 ふじ
我の祖は将軍の乳母入彼岸  関根由美子


「秋麗」(主宰=藤田直子)
【2009年創刊・神奈川県川崎市】
2026年5月号(通巻188号)
ゆく春の灰皿重き父の部屋 藤田直子
一塊に冬眠の蛇掘り出さる 宝絵馬定
子に玩具買へぬくらしや啄木忌 田中康雄
啓蟄の耳穴痒し何の虫 吉永進
稭探す巣組みの鳥の与太歩き 田村治子
一千年の後の一千年桜守 大庭あつ子
新参の手に差し出され花辛夷 頼広節子


「篠」(主宰=辻村麻乃)
【1984年創刊】
2026年春号(通年216号)
驢馬のごとぽくぽく歩き春隣 辻村麻乃
花ひひらぎ一夜をこぼれ散りにけり 関島敦司
啓蟄や心の鬼を飼ひ慣らし 助川伸哉
山腹の裸木くぐる観音寺 渡辺優子
雪片の鈍色を恋ふ安房の海 歌代美遥
神の留守雲は大河のごと流れ 谷原恵理子
寒暁やさえざえとみな透きとほる 山野邉茂


青山せいざん」(主宰=しなだしん)
【1982年創刊・神奈川県横浜市】
2026年5月号(通号522号)
薄暑光ぶつと絵の具の終りたる   しなだしん
若楓かさなりあうて寺の朝  井越芳子
酔ひ覚めてふつりと無口春の雪  水谷由美子
びつしりと棘ある薔薇に行き当る  入部美樹
風鎮のことりと鳴りぬ菖蒲酒  坂東文子
春近し海眺めつつ待つ電車  ローバック恵子
冬萌や発電風車まはる音  細野和子


「台北俳句会」
【1970年創立・台北市】
2026年5月号
石楠花の北限はるか神の住む 宮崎北天
ががんぼや灯の明滅する陋宇 李哲宇
水牛や湿りし土に島の風 林彦蓁
水牛の目に映る雲数えけり 阮文雅
好きだとは言えず蚰蜒放り投げ 栃尾奏子
水牛が自転車を追う田舎道 杜青春


「鷹」(主宰=小川軽舟)
【1961年創刊・東京都千代田区】
2026年6月号
若芝に手鏡ひらきまぶしがる  小川軽舟
ものの芽や風が大河をかがやかす  奥坂まや
雛の夜や老斑音もなく増えて  三代寿美代
ヒヤシンス時計は知らぬ間に止まる  押田みほ 
朝といふ巨人の肩や櫱ゆる  羊九地
裂き織の筬の手応へ春兆す  柳沢美恵子
後輩に後輩春のグリーンガム  中金稿


たちばな」(主宰=佐怒賀直美)
【1978年創刊・埼玉県久喜市】
2026年6月号
慈母観音の膝のゆるびや柳絮とぶ 干野風来子
立春の藪の匂を嗅ぎに出る 尾野恵美
うふと喰ふ豚饅の湯気春の昼 三田たか子
読みさしの武蔵風土記に春の塵 髙嶋静
タピオカの太きストロー春の雲 五月女叡子
歌垣の山の遥かや初桜 植田陽子
レシートの裏にするメモ山笑ふ 神澤菊枝


「田」(主宰=水田光雄)
【2003年創刊・千葉県市川市】
2026年6-7月号 通巻267号
しまくだけ風巻きて雪の別れかな 細川朱雀
桜満つ一枝くろぐろ花のなく 首藤静夫
菜の花の土手に青春ありにけり フォーサー涼夏
一日づつふくらむ山や花菜漬 草子洗
若布干す洗濯ばさみ空の色 佐藤千恵子
春泥のしたたかなりし踏み応へ 伊東慶子
同僚のあつさり発つや初桜 末綱 葵


「天穹」(主宰=屋内修一)
【1998年創刊・東京都渋谷区】
2026年6月号(通巻340号)
奈落より有頂天まで半仙戯 籠田幸鳴
春光を絡めメレンゲ泡立てり 塚本一夫
紫木蓮包帛紗をはらり解く 福井まさ子
駅長の職務おろそか浮かれ猫 藤原基子
まんさくのちりりちりりとよりほどく 山口ひろ女
さへづりの真つ只中や棟上がる 坂口明子
啓蟄や役者すつぽんよりぽんと 上村百香


「南風」(主宰=村上鞆彦)
【1933年創刊・東京都葛飾区】
2026年6月号(通巻991号)
春昼やマニキュアの根を爪が伸び 市原みお
戻るほかなし椿に蜂の潜る世へ 若林哲哉
水温むわづかに泥の動きたる 片岡智子
花筵踏めば泉下の湿りをり 薄羽野馬
囀や梢澄みゆくみづたまり 両角鹿彦
春の川ゆく書かずとも描かずとも 五月ふみ
黒南風や雲のうすきに朱のにじむ 卯月紫乃



「noi」(代表=神野紗希・野口る理)
【2025年創刊】
2026年5月号(通巻13号)
やさしさを狢に何と換へてもらふ  山月 恍
メロン切る鰐の心をあばかれて  斎藤よひら
流氷に便箋を持ち歩きゐる  上岡未奈
人権はまだある春炬燵の中に  嶋村らぴ
ガスタンクに環をなす足場卒業す  斎建大
佐保姫の悪阻火星にみづの跡  佐藤五日
太陽の残滓に穿たれる鯨  鹿達熊夜


「ふよう」(主宰=千々和恵美子)
【2005年創刊・福岡県遠賀郡】
2026年5月号(通巻135)
精進のもどき料理や花に鳥  千々和恵美子
粗炊きの大きな鱗桜の夜  安倍真理子
春の海背にして父の顔となる  渡辺味蕾
一掬の水甘からむ鳥の恋  森 和子
踊り子の越えたる峠囀れり  白井しげ子
軽トラの引き摺るみこし春祭  福田勢津子
野遊びの匍匐前進柔道部  大野兼司


「街」(主宰=今井聖)
【1996年創刊・神奈川県横浜市】
NO.179
石鹸玉一つに太陽一個づつ 今井 聖
紅梅や首にホースを巻く漢 西澤みず季
受け口で吊目の雛と五十年 金丸和代
一週間着てゐるパジャマ花の雨 北大路翼
ヴィーナスの白き筋肉松の芯 西生ゆかり
口下手な叔父が鰆を分けくれし 谷村行海
電圧を上げて夜桜膨らます 竹内宗一郎


「雪華」(主宰=橋本喜夫)
【1978年創刊・北海道旭川市】
2026年6月号
独酌の似合ふをんなの遅日かな 増田植歌
蹴り上げるには丁度良いブーツ 田口くらら
桜鱒ことさら青き疑似餌曳く 伊藤千枝子
剪定や羽ばたく空を明るうす 柊月子
霾やルビを振らねば見えぬこと 村瀬ふみや
菜の花や群れて生きるが危機管理 緒方ちゑ
積算温度二百あたりの桜かな 蔦井明子


「楽園」(主宰=堀田季何)
【2021年創刊】
第5巻第3号(通巻27号)
原爆ドームの顔を各々決めて撮る 何か
人間に戻る砂戻れない砂 佐藤知春
八月の毛並みが馬をはためかす 滝口然
新宿は淋しくてあぶらを思ふ 郡司和斗
remembrance day / the stone lichen hides / a veteran’s whereabouts HIFSA ASHRAF
あのドローンは誤報だ 亘航希
原爆忌報道全て無謬なる 孝子


【次回の投稿のご案内】
◆応募締切=2026年5月20日
*対象は「コンゲツノハイク」2026年5月分(このページ)です。
◆配信予定=2026年5月25日ごろ
◆投稿先 以下のフォームからご投稿ください。
https://ws.formzu.net/fgen/S51058765/

【次回の投稿のご案内】
◆応募締切=2026年5月31日
*対象は原則として2026年5月中に発刊された俳句結社誌・同人誌です。刊行日が締切直後の場合は、ご相談ください
◆配信予定=2026年6月5日ごろ
◆投稿先 以下のフォームからご投稿ください。
https://ws.formzu.net/dist/S21988499/

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