【結社推薦句】コンゲツノハイク【2026年7月】


前月に刊行された俳句結社誌・同人誌の最新号から推薦句を送っていただき、一覧として掲出するコーナーです。
毎月、募集していますので、ご協力いただける俳誌・結社があれば、このページをご覧ください。ご投稿は、こちらのフォームからお願いします。また、このページの掲出句から、読者の皆さんの「推しの一句」(未来の名句となるかも)を選んでご鑑賞いただく読者参加型「コンゲツノハイクを読む」、7月25日締切。ご投稿は、こちらのフォームからお願いします。絶賛お待ちしてます。


コンゲツノハイク 2026年7月
(2026年6月刊行分)

今月の参加結社☞「秋草」「いには」「伊吹嶺」「閏」「円虹」「火星」「かつらぎ」「樺の芽」「銀化」「雲の峰」「澤」「秋麗」「青山」「蒼海」「台北俳句会」「鷹」「たかんな」「橘」「天穹」「南風」「鳰の子」「濃尾」「noi」「ふよう」「街」「雪華」


「秋草」(主宰=山口昭男)
【2010年創刊・兵庫県神戸市】
2026年7月号(通巻199号)
早苗饗の白く濁りし鶏冠かな 山口昭男 
独活のまへないしよ話をするために 三輪修平
余所行の顔の出てくる蓬かな 舘野まひろ
絹色の雨の水口祭かな 中村遥
蟻出でて列なすまでの時間かな 高橋真美
友だちのおたまじやくしに足が生え 小鳥遊五月
傘降れば翼の音や卒業す 山口遼也


「いには」(主宰=村上喜代子)
【2005年創刊・千葉県八千代市】
2026年7月号(通巻214号)
かあさんに振り向く五人野に遊ぶ 村上喜代子
方舟とおもふ病床春の月 名取光恵
龍天に登りて月の裏側へ 木嶋純子
巣立鳥遊行の人に見守られ 渡辺美亀
ひとりゐに戻る退院すみれ草 北村 綾


「伊吹嶺」(主宰=河原地英武)
【1998年1月創刊・愛知県名古屋市】
2026年7月号(通巻337号)
春眠や耳の奥まで日をゆるし 河原地英武
皿小さき遠野の河童夏近し 栗田やすし
釣り人の大きな欠伸春の昼 朝倉淳一
壁紙はローマの古地図聖五月 加藤剛司
このバナナ食べるべからず四月馬鹿 野村和甚
猫車弾んで春の土零る 関根切子
夜濯やすこしばかりのシャボンの香 田嶋紅白


「閏」(代表=守屋明俊)
【2021年2月創刊・東京都国分寺市】
2026年6月号(通巻33号)
薄墨の夜は朧の月が咲き 守屋明俊
逝くときは手ぶらはらはら花吹雪 伊澤やすゑ
春炬燵今日もいのちの無駄遣ひ 嶋谷宗泰
鳥風や鳥の記憶にこの岬 寺田幸子
遠山に湧く雲しきり彼岸餅 原田ミチ子
遠い桜近い桜と雲流れ 平野美子
啓蟄やちやうど蕎麦屋の前に出て 本多遊子


「円虹」(主宰=山田佳乃)
【1995年創刊・兵庫県神戸市】
379
ふるさとはみな顔なじみ桃の花  門脇重子
沼に入る水音の細りげんげ草  池沢みえ
法然を偲ぶ御堂や花浄土  上久保忠彦
ほめられもけなされもせず花大根
水温む干潟に二つ亀の居て  渡部淳子
小魚の寄りくる浅瀬春の川  山村常子
記念樹の水掛け終へて卒園す  与那覇貴美子


「火星」(主宰=山尾玉藻)
【1936年創刊・大阪府大阪市】
2026年6月号(通巻1037号)
魚たちに閉づる瞼のなき春思 山尾玉藻
午後の日に納むる母の土雛 大山文子
天領の谺明らか厩出し 蘭定かず子
暁や鳥も辛夷も羽ばたける 山田美恵子
霾るや胎児のまろむ無重力 上林ふらと
穴出でし蛇が芝生をすべる音 福盛孝明
リラ冷や駅のホームのかく曲がり 坂口夫佐子


「かつらぎ」(主宰=森田純一郎)【1929年創刊・兵庫県宝塚市】
2026年6月号(通巻1158号)
蝌蚪群れて宿酔の目を攪乱す  森田純一郎
布団干す水平線へ竿掛けて 大久保佐貴玖
島時間にもすぐ慣れし避寒かな 木村由希子
麦踏むや夢多かりし日は遠く 栗原勝風
ベクトルのさまに三椏蕾つけ 森田教子
コート脱ぐ面会者札かけ直し 清水寿恵子
多喜二忌や海おそろしきほど静か 稲垣美知子


「樺の芽」(主宰=粥川青猿)
【1967年創刊・北海道帯広市】
樺の芽第55巻第5号(通巻59号)
行く春や鳥も好きな木嫌いな木 粥川青猿
春疾風君のまなこにある摩擦   江波戸明
戦争の追いかけてくる飛花落花 松原静子
一家系途絶えつつあり花辛夷  鎌田文子
真実のふたつとなくて春月夜  村川三津子
辛夷散る恋の終りの文の如   平  操
聖五月四角な箱に丸い菓子   小宮富子



「銀化」(主宰=中原道夫)
【1998年創刊・東京都港区】
2026年6月号(通巻334号)
緑夜更く熊野は雨のやまぬ国 大西主計
汕頭(スワトウ)のレースのやうな嘘ひとつ 大槻寿一
花散るや吾は新しく衰ふる 寺尾亜真李
ぐにやぐにやの子猫の夢寐を抓みあぐ 原和人
その時のためにと仕舞ふ浴衣かな 小野日奈多
ソフトシェル・クラブすなはち更衣 加藤浩二
春がすみ屛風畳みの京の地図 山田和一


「雲の峰」(主宰=朝妻力)
【1989年創刊・2001年結社化・大阪府茨木市】
2026年6月号(通算420号)
新町に夕霧偲ぶ暮春かな  井村 啓子
地球儀の北極海に春埃  志々見久美
老ゆるほど似る一族やうららけし  田中よりこ
東海道五十五次は花の淀  冨安トシ子
入院も旅と思へば長閑なり  深川 隆正
その昔文左も往きし春の海  長浜 保夫
若緑今日より母とライン来る  神出不二子


「澤」(主宰=小澤實)【2000年創刊・東京都杉並区】
2026年6月号(通巻315号)
猿も猿の子も振り向けり雪のなか 小澤實
まづイヤホン外させ授業新入生 戸田典々
卒園発表会ピアノに合はせ側転す 金井登子
人焼くは松がええとや榾明り 半田羽吟
串カツをしやぽつと浸す日永かな 青沼まみ
草餅の御移り燐寸入れてあり 小村勝子
初夢に句会出てこよ澤誌と寝る 髙野麻衣子


「秋麗」(主宰=藤田直子)
【2009年創刊・神奈川県川崎市】
2026年6月号(通巻189号)
泰山木のつぼみのうぶ毛子ら遥か 藤田直子
親を知らぬ蝌蚪万匹の門出かな 井上青軸
残り鴨石油の時代いつ終はる 市川和雄
トスカーナの塔遺る街鳥の恋 稲川ミチ
散り初めて桜といふを十全に 円城寺順子
春眠はラクダの瘤に揺れるよう 小泉道子
舌先に鱗一片春の雷 藤井南帆


青山せいざん」(主宰=しなだしん)
【1982年創刊・神奈川県横浜市】
2026年6月号(通号523号)
しましまのからだとなつて滝を去る   しなだしん
夏雲の流れて満ちて八木ヶ鼻  井越芳子
垂直の檜の森や夏はじめ  水谷由美子
黒南風や犬つながれて島の店  入部美樹
星雲の模様を殻に蝸牛  坂東文子
早咲きの桜の下に浮かれをり  ローバック恵子
ふんふんと馬の鼻息馬場薄暑   谷川理美子


蒼海そうかい」(主宰=堀本裕樹)
【2018年創刊・東京都新宿区】
32号
闇市の名残り濃き街日脚伸ぶ 瀬名賀慎
鷹すでに思慕突き放す高さかな 鈴木トモオ
体温計布団の谷に落ちてをり 千野千佳
風に鳴りさうに蟷螂枯れてをり 柴田美玲
練習のとおり受け取るお年玉 後藤麻衣子
塗装屋の休憩ながき小春かな 中島潤也
凧あがりきつたる震へかな 小谷由果


「台北俳句会」
【1970年創立・台北市】
2026年6月号
雷神に臍を食はれし巨樹の洞 廖運藩
緑陰に牛の欠伸の大き舌 下岡友加
Tシャツを干せば平らな海である 田村龍太郎
幾度見れば覚ゆる紫陽花の色 木下真子
梅雨の夜の尿瓶看護師こともなく 津田吾燈人
戻り来る喪の家の灯や緑雨中 李哲宇
星の雫夜の女王を濡らしけり アリーマン・イスタダ


「鷹」(主宰=小川軽舟)
【1961年創刊・東京都千代田区】
2026年7月号
渡船場や長けし筍立てて売る  小川軽舟
闌春や馬上の父の写真あり  永島靖子
蕨山みんなにこにこ草臥れて  大西朋
飛ばぬ鳩よけて新橋四月来る  黒澤あき緒
あげひばり影振りほどくところまで  此雁窓  
顎で泥かき分けて来る鯥五郎  中野こと子
カヌーゆく湖の封切るやうに  松井宙岳 


 「たかんな」(主宰=吉田千嘉子)
【1993年創刊・青森県八戸市】
2026年6月号(通巻402号)
海に向く父の裸足と子のはだし 吉田千嘉子
植木市値切るとつさの津軽弁 草野力丸
教科書の表紙の汚れ卒業期 野村英利
はだれ雪漬物樽の底見えて 三野宮照枝
花冷の芯までとほる小糠雨 宮本征子
春眠を貪り尽す若さかな 藤木和子
降り注ぐ菜の花明り海までも 藤木和子


たちばな」(主宰=佐怒賀直美)
【1978年創刊・埼玉県久喜市】
2026号7月号(通巻583号)
石食みの鳩の碧首さくら散る 水島昌恵
花曇孔雀の恋の二歩三歩 鬼山雅子
真西向く赤のポストや春夕焼 田島良生
花ぐもり水面へ傾ぐ胞衣の塚 田中久美子
古利根の二郷潤し水鶏笛 中村剛毅
逃水の中へ中へと白馬行く 関口昌伸
夜桜やシーソーの端地に付けて 野武和美


「都市」(主宰=中西夕紀)【2008年創刊・東京都町田市】
2026年6月号(通巻111号)
涅槃図にただ一人ゐて山の音     中西夕紀
木々芽吹き短編のごと逝きし人    三森 梢
北国の雪夜にまばら町あかり     中島晴生
信号の照らす軌条や冬の雨      秋澤夏斗
幹入の薬効きたる芽吹かな      永井 詩
オルセーも来たりし街に春の雪    臼井 走
春日さす近江の海は繻子のごと    角田 球


「天穹」(主宰=屋内修一)
【1998年創刊・東京都渋谷区】
2026年7月号(通巻341号)
花散らしの雨に負けじと詠み散らす 立道すみ女
浦うらら潮垂りの魚籠躍らせて 米田由美子
花筵人のぬくみも畳みけり 渡辺花穂
椅子掛けは孤独の高さ花筵 細貝勝徳
軒先の在釜の小旗京の春 髙野紀子
曲水にまたれしごとく椿落つ 坂口明子
花すももドガの踊子舞ひ降りて 小川としゆき


「南風」(主宰=村上鞆彦)
【1933年創刊・東京都葛飾区】
2026年7月号(通巻992号)
青麦や謝らぬ子の足を拭く 館ゑみ子
花束の解かれしよりの朧かな 上田窓子
鉢の芽をまた見に行つてをりにけり 市原みお
花見ては花忘れゐる時間かな ばんかおり
大都市に立たされてゐる桜かな 團 俊晴
箱罠の錆に草の芽ふれにけり 横田朱鷺子
ずつと花盛り誰にも振り向かれず 笠原小百合


「鳰の子」(主宰=柴田多鶴子)【2011年創刊・大阪府高槻市】
2026年6月・7月(通巻78号)
惣菜を買ひ花種も選びけり  柴田多鶴子
散歩するポチにれんげのネックレス  相馬行行子
ふらここや子の夢宇宙パイロット  廣瀬正樹     
鳶口を持ち末黒野の消防士  政元京治
大人びて感謝ひと言卒業子  山口 登
ぶらんこを漕ぐ桃色に髪を染め  島田由加
雪形の馬の脚より細りゆく  駒木 敏



「noi」(代表=神野紗希・野口る理)
【2025年創刊】
2026年6月号(通巻14号)
ひたぶるや日の水面へと蝌蚪一尾  藤田かをる
拭き跡の渦巻くランプ沈丁花  山月 恍
桜ラテ受くサコッシュを背に回し  北野小町
世界きつと線にぐるぐる巻きで春  葉ざくら
袖に口拭いて呑みたるしらをかな  斎建大
伊予柑剥く世のひりひりに背を向けて  田中まぎぬ
のにうまれのあそびばかり またね また  炭野文


「濃美」(主宰=渡辺純枝)
【2009年創刊・岐阜県岐阜市】
2026年7月号(通巻208号)
浮かびくる箔したゝかに金魚はも 渡辺純枝
点らざる石灯籠や袋角 関谷恭子
ひやひやと頬に朝日や初ざくら 石井雅之
聞き役に徹し土筆のはかま剝く 三尾博子
春の雨静かに穴を穿ちをり 石本玲子
絵より絵へゆるゆる歩み昭和の日 臼井秀子
利休忌や折鶴どこも尖りをり 新野年男


「ふよう」(主宰=千々和恵美子)
【2005年創刊・福岡県遠賀郡】
2026年6月号(通巻136)
蛸壺の丸や四角や南風  千々和恵美子
燕来るまぶしき空の真ん中を  齋藤禮子
スナップ豌豆お返しの鳩サブレ  小森圭以子
蒼天のかろき眩暈や朴一花  白井しげ子
散骨の航跡白し青葉潮  堺 久芳
白黒のポテトの袋薄暑かな  右田恵美子
春炬燵仕舞ひ忘れた訳で無し  宮﨑賢治


「街」(主宰=今井聖)
【1996年創刊・神奈川県横浜市】
2026年6月号
緒のやうに弟連れて若芝に      今井 聖
立子忌の腰にちひさきタトゥーあり  太田うさぎ
天井の日毎近づく春の風邪      黒岩徳将
天井に風船三日生きてをり      小久保佳世子
プロペラのやうな辛夷が降る夜明け  柴田千晶
吊るされて開く足指春の月      髙勢祥子
遅き日やいぢめはじめはピアニシモ  千葉まどか


「雪華」(主宰=橋本喜夫)
【1978年創刊・北海道旭川市】
2026年7月号
草いきれを産み出す場所を墓地といふ 橋本喜夫
蜃気楼目薬を差すふりして涕く 村一草
菜の花や宇宙にひとつ病める星 小泉晃治
ひとり去りふたり去り櫻出航 五十嵐秀彦
逃げ水になる用意ならできてゐる 高木宇大
体内の蝶を真珠にしています 土井探花
蠅取りリボンまだ蠅のつく隙間あり 蛾だらけミナ


【次回の投稿のご案内】
◆応募締切=2026年7月25日
*対象は「コンゲツノハイク」2026年5月分(このページ)です。
◆配信予定=2026年7月30日ごろ
◆投稿先 以下のフォームからご投稿ください。
https://ws.formzu.net/fgen/S51058765/

【次回の投稿のご案内】
◆応募締切=2026年7月31日
*対象は原則として2026年7月中に発刊された俳句結社誌・同人誌です。刊行日が締切直後の場合は、ご相談ください
◆配信予定=2026年8月5日ごろ
◆投稿先 以下のフォームからご投稿ください。
https://ws.formzu.net/dist/S21988499/

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