季語・歳時記

【秋の季語】椎茸

【秋の季語=三秋(8月〜10月)】椎茸

【解説】

シイタケは、煮ても焼いてもおいしい。新鮮なシイタケは、明るい茶色で、あまり開いていない。ヒダ は白く、軸は太く短く、肉厚である。

シイタケには、2つの旨味成分「グルタミン酸」と「グアニル酸」、シイタケ特有の成分「エリタデニン」が含まれる。このうちグアニル酸は加熱することにより増加するため、こと旬の時期は、焼きシイタケがおすすめである。また、エリタデニンは、血中の悪玉コレステロール値を下げ、血液をサラサラにする効果が期待できる。

本来は、春と秋の二回、椎、樫くぬぎなどの広葉樹の枯木に発生するシイタケ。俳句では「春椎茸」を春の季語として扱い、「椎茸」はほかの「茸(菌)」同様に、秋の季語となる。


【椎茸(上五)】
椎茸も作りてくらしほどほどに 高浜虚子
椎茸の傘を広げてそれつきり  雪我狂我
椎茸や人に心のひとつゞつ   上田信治
椎茸に仏師の夢のなんやかや  安里琉太

【椎茸(中七)】
鮮しき椎茸に歯を養ひぬ 川崎展宏
猫と狆と狆が椎茸ふみあらす 島津亮

【椎茸(下五)】


→ 「春椎茸」(作成中)

→ 「椎茸干す」(作成中)

→ 「茸干す」(作成中)

→ 「干茸」(作成中)


【セクト・ポクリット管理人より読者のみなさまへ】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 【秋の季語】長薯/薯蕷
  2. 【春の季語】二月尽
  3. 【春の季語】魚氷に上る
  4. 【夏の季語】キャンプ/テント バンガロー キャンプ村 キャンプ場…
  5. 【冬の季語】おでん
  6. 【夏の季語】夏の果/夏果つ 夏終る 夏行く 行夏 夏逝く 夏惜し…
  7. 【秋の季語】団栗
  8. 【春の季語】四月馬鹿

おすすめ記事

  1. 雪解川暮らしの裏を流れけり 太田土男【季語=雪解川(春)】
  2. 暮るるほど湖みえてくる白露かな 根岸善雄【季語=白露(秋)】
  3. 【春の季語】野に遊ぶ
  4. 目つぶりて春を耳嚙む処女同志 高篤三【季語=春(春)】
  5. 神保町に銀漢亭があったころ【第122回】樫本由貴
  6. 【年越し恒例】くま太郎とうさ子の「セポクリゆく年くる年」【2020年→2021年】
  7. ひざにゐて猫涅槃図に間に合はず 有馬朗人【季語=涅槃図(春)】
  8. 足指に押さへ編む籠夏炉の辺 余村光世【季語=夏炉(夏)】
  9. 秋灯机の上の幾山河 吉屋信子【季語=秋灯(秋)】
  10. 【春の季語】春時雨

Pickup記事

  1. 真っ白な息して君は今日も耳栓が抜けないと言う 福田若之【季語=真っ白な息(冬)】
  2. 黄沙いまかの楼蘭を発つらむか 藤田湘子【季語=黄沙(春)】
  3. 神保町に銀漢亭があったころ【第91回】北大路翼
  4. さよならと梅雨の車窓に指で書く 長谷川素逝【季語=梅雨(夏)】
  5. 【冬の季語】小春日
  6. タワーマンションのロック四重や鳥雲に 鶴見澄子【季語=鳥雲に(春)】
  7. 紅葉の色きはまりて風を絶つ 中川宋淵【季語=紅葉(秋)】
  8. 【短期連載】茶道と俳句 井上泰至【第8回】
  9. かいつぶり離ればなれはいい関係 山﨑十生【季語=鳰(冬)】
  10. 【秋の季語】八月
PAGE TOP