
【夏の季語=仲夏(6月)】杏
あんず。別名、「からもも」、英語でいうと、アプリコット(Apricot)。晩春に「杏の花」を咲かせ、5月から6月にかけて、梅より少し早く、同じくらいの大きさの実をならせる。室生犀星の〈あんずあまさうなひとはねむさうな〉が有名。歴史的仮名遣いでも「あんず」。「杏子」とも書く。

【杏(上五)】
杏落つ喪のかさなりし妻の肩 細川加賀
【杏(中七)】
夜はうるむ杏どれにも子の歯型 伊藤白潮
子に智恵の兆しや杏熟して落つ 細見綾子
やはらかき土あり杏熟れて落つ 高島茂
月一つ杏子累々熟れはじむ 青柳志解樹
【杏(下五)】
見上げたる目でかぞへ行く杏の実 武原はん女