【夏の季語=三夏(5月〜7月)】バナナ
栄養たっぷり。
川を見ているときに、皮が落ちる可能性があるので注意すること。
【バナナ(上五)】
バナナ熟れ礁の月は夜々青し 神尾季羊
バナナの葉うなづき星はまばたきて 香西照雄
バナナむく器用不器用なかりけり 稲畑汀子
バナナの皮バナナの如く反りゐたる 西生ゆかり
【バナナ(中七)】
ぬれてうつくしいバナナをねぎるな 種田山頭火
川を見るバナナの皮は手より落ち 高濱虚子
やや青きバナナの房ゆちぎりあふ 篠原梵
海は照り青きバナナの店ならぶ 田村木国
美しくバナナの皮をたゝみけり 高浜朋子
夢のやうなバナナの当り年と聞く 上田信治
Tシャツに曰くバナナの共和国 太田うさぎ
幾らでもバナナの積めるオートバイ 橋本直
捨てられしバナナの皮と本の帯 杉山久子
皮むけばバナナしりりと音すなり 犬星星人
コンビニやバナナ一本ずつ売られ 神野紗希
【バナナ(下五)】
東京に見捨てられたる日のバナナ 澤田和弥
【その他】
真夜中のバナナごろんと春立ちぬ 鍵和田秞子
遠足の集まつてすぐ出すバナナ 阪西敦子