【夏の季語】花菖蒲

【夏の季語=仲夏(6月)】花菖蒲

江戸では「花菖蒲」の栽培が盛んで、江戸中期頃になると、初のハナショウブ園が葛飾堀切に開かれ、浮世絵にも描かれた名所となった。色彩もさまざまで、目に楽しい。原種の「野花菖蒲」は山野の湿地に自生するが、園芸種としての「花菖蒲」は、水辺などの湿地に栽培される。

渓蓀(あやめ)」は、「花菖蒲」とは異なり陸生であるが、「花菖蒲」が「あやめ」と呼称されることは多く、「あやめ園」「あやめ祭」などは、実際に花菖蒲であることが多い。

茨城県の「水郷潮来あやめまつり」の様子

【花菖蒲(上五)】
花菖蒲夕べの川のにごりけり 桂信子

【花菖蒲(中七)】

【花菖蒲(下五)】
はなびらの垂れて静かや花菖蒲 高浜虚子
むらさきのさまで濃からず花菖蒲 久保田万太郎
てぬぐひの如く大きく花菖蒲  岸本尚毅
垂れゆくを止むるちから花菖蒲 金原知典



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