季語・歳時記

【春の季語】黄水仙

【春の季語=初春(2月)】黄水仙

ヒガンバナ科の多年草。

南ヨーロッパ原産で、江戸時代に渡来して観賞植物として栽培される。

白い花を咲かせる「水仙」は、晩冬の季語とされる。


【黄水仙(上五)】
黄水仙ふつうの人が見て通る 川名将義

【黄水仙(中七)】
ハンマー投げ一瞬の黄水仙なり 宮崎斗士

【黄水仙(下五)】
横浜の方に在る日や黄水仙 三橋敏雄
肝油噛みし頃が初恋黄水仙 守屋明俊
自転車はざざと止まりぬ黄水仙 阪西敦子
力石七つ並びて黄水仙 杉原祐之
うつむいてをれば楽なり黄水仙 松本てふこ
みな同じ雲を見てゐる黄水仙 抜井諒一


【セクト・ポクリット管理人より読者のみなさまへ】



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