
【秋の季語=初秋(9月)】後の雛
8月1日また9月9日に飾られる雛人形、またそれを飾る江戸時代の慣わし。春3月3日のひな祭りに飽きたらず、秋の節句にも雛人形を飾ったものである。「滑稽雑談」に、「今また九月九日に賞す児女多し、俳諧これを名付けて後の雛とす」とあり、18世紀にはすでに行われていたことがわかっている。9月の節句(=「重陽」)、8月朔日(=「八朔」)などの節目に行なわれたが、3月の「雛祭」のように一般に行なわれたのではなく、またいつしか廃されたらしい。「秋の雛」「菊雛」「菊の絵櫃」などとも。
【後の雛(上五)】
後の雛うしろ姿ぞ見られける 泉鏡花
後の雛取つ手いくつも糸簞笥 井上弘美
【後の雛(中七)】
【後の雛(下五)】
奈良里や世に叮嚀に後の雛 嘯山
