【春の季語】白魚

【春の季語=初春(2月)】白魚

春の訪れを告げる小魚。キュウリウオ目シラウオ科。

福岡で踊り食いをする「素魚」とはべつもの(←こっちは、あんまり白くない)。

素魚は3~5センチ、白魚は8~10センチくらい。


【白魚(上五)】
白魚の小さき顔をもてりけり 原石鼎
白魚や生けるしるしの身を透かせ 鈴木真砂女
白魚の滑りゆく喉不問に付す 磯貝碧蹄館
白魚汲みたくさんの目を汲みにけり 後藤比奈夫
白魚の命の透けて水動く 稲畑汀子
白魚の眼のにこやかに離れたる 茨木和生
白魚の桶に溜まりて水のやう 中村雅樹
白魚のさかなたること略しけり 中原道夫
白魚を踊り喰ひして原子論 坊城俊樹
白魚の雪の匂ひを掬ひけり 中西夕紀
白魚のいづくともなく苦かりき 田中裕明
白魚の目に哀願の二つ三つ 田村葉
白魚の眼のなき方が尾なりけり 堀切克洋
白魚の唇につかへて落ちにけり 中西亮太

【白魚(中七)】
ふるひ寄せて白魚崩れんばかりなり 夏目漱石
雨に獲し白魚の嵩哀れなり 水原秋櫻子
おもしろう生きむ白魚なども食べ 鷹羽狩行

【白魚(下五)】


【セクト・ポクリット管理人より読者のみなさまへ】



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