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ライオンは人を見飽きて夏の果 久米祐哉【季語=夏の果(夏)】


ライオンは人を見飽きて夏の果 

久米祐哉 


2020年は、8月7日が立秋。

というわけで昨日が「夏の果」だった。

この時期は夏休みど真ん中だから、動物園は子供連れなどでにぎわっているだろう。

ライオンはネコ科だから「素っ気なさ」はいつものことなのだけれど、人間からすればせっかく見にきたのにこっちを向いてくれない、この「思い通りのいかなさ」が、「夏の果」というちょっぴり夏を惜しむ心情と響きあっている。

俳句賞「25」は、大学生による高校生のための俳句賞。

この句は第1回(2017)の秀句より。

作者の当時の肩書きは「立教池袋高等学校3年」。(堀切克洋)



【セクト・ポクリット管理人より読者のみなさまへ】

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