冬の季語

【冬の季語】日短

【冬の季語=初冬〜仲冬(11〜12月)】日短

【ミニ解説】

「短日(たんじつ)」の和語バージョン。

下五に置かれることもあるが、そのときは「ひ・みじか」と空白をとって五音にあわせて読む。

「日短か」と「か」を送ることもある。


【日短(上五)】
日短かやかせぐに追ひつく貧乏神 小林一茶

【日短(中七)】
あたたかき日は日短きこと忘れ 後藤比奈夫

【日短(下五)】
うせものをこだはり探す日短か 高濱虚子
いもうとの告別式よ日短か 京極杞陽
山の辺の道どこまでも日短 星野立子
とつぷりと遊びて須磨の日短 田畑美穂女
よらでゆく島に手を振る日短か 吉屋信子
用多き机のメモや日短か 吉屋信子
人間は管より成れる日短 川崎展宏
塔頭の箒目つよし日短か 大峯あきら
日沈む方へ歩きて日短か 岸本尚毅
講堂の椅子をつみあげ日短か 藤本夕衣
動物園入口に蛇日短 江渡華子


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 【春の季語】霞
  2. 【夏の季語】月涼し
  3. 【冬の季語】人参
  4. 【新年の季語】人の日
  5. 【秋の季語】茸(菌)
  6. 【秋の季語】花野/大花野
  7. 【秋の季語】九月
  8. 【春の季語】四月

おすすめ記事

  1. やはらかきところは濡れてかたつむり 齋藤朝比古【季語=蝸牛(夏)】
  2. 枯蓮のうごく時きてみなうごく 西東三鬼【季語=枯蓮(冬)】
  3. 神保町に銀漢亭があったころ【第47回】吉田千嘉子
  4. 【夏の季語】砂日傘/ビーチパラソル 浜日傘
  5. 食欲の戻りてきたる子規忌かな 田中裕明【季語=子規忌(秋)】
  6. ゆる俳句ラジオ「鴨と尺蠖」【第13回】
  7. 【読者参加型】コンゲツノハイクを読む【2023年9月分】
  8. 「パリ子育て俳句さんぽ」【12月4日配信分】
  9. でで虫の繰り出す肉に遅れをとる 飯島晴子【季語=でで虫(夏)】
  10. 嫁がねば長き青春青蜜柑 大橋敦子【季語=青蜜柑(秋)】

Pickup記事

  1. 両の眼の玉は飴玉盛夏過ぐ 三橋敏雄【季語=盛夏(夏)】
  2. 赤ばかり咲いて淋しき牡丹かな 稲畑汀子【季語=牡丹(夏)】
  3. なんぼでも御代りしよし敗戦日 堀本裕樹【季語=敗戦日(秋)】
  4. 「野崎海芋のたべる歳時記」タルト・オ・ポンム
  5. 夏至白夜濤たちしらむ漁港かな 飯田蛇笏【季語=夏至白夜(夏)】
  6. 妻のみ恋し紅き蟹などを歎かめや 中村草田男【季語=蟹(夏)】
  7. 白梅や粥の面てを裏切らむ 飯島晴子【季語=白梅(春)】
  8. 赤い月にんげんしろき足そらす 富澤赤黄男【季語=月(秋)】
  9. 【書評】日下野由季 第2句集『馥郁』(ふらんす堂、2018年)
  10. 【秋の季語】狗尾草/ゑのこ草 ゑのころ 猫じやらし
PAGE TOP