【秋の季語=晩秋(10月)】瓢の実
「瓢」は「ひょん」と読む。歴史的仮名遣いだと「ひよん」。
「奇妙なところから」とか言った意味を表す「ひょんなことから」という言葉の語源の一つとされている実である。
「瓢の実」は、蚊母樹=イスノキ(別名ヒョンノキ)という樹木の虫癭(虫こぶ、またはちゅうえい)。側面に空いている穴は虫の脱出口。
これを笛としたものが「瓢の笛」。吹けばひゅんひゅん鳴る。
【瓢の実(上五)】
瓢の実といふ訝しきものに逢ふ 後藤夜半
瓢の実を吹いてみたくて子にかへる 落合水尾
瓢の実の突拍子なき高音かな 三村純也
ひよんの実を出雲の風に鳴らしけり 堀切克洋
【瓢の実(中七)】
兄吹きしあとの瓢の実欲しかりき 大石悦子
【瓢の実(下五)】
【その他の季語と】