季語・歳時記

【夏の季語】夜の秋

【解説】晩夏にただよう秋の気配のこと。「よるのあき」と5音で読むこともあるし、「よのあき」と4音で読むこともある。「秋の夜」だと当然ながら、秋の季語になります。

【関連季語】夜涼、秋近し、晩夏、夏の果など。

【夜の秋】
卓に組む十指もの言ふ夜の秋   岡本眸
膝に乗る黒猫の愚図夜の秋    坪内稔典
唇のつぼむ力も夜の秋      池田澄子
塩饅頭甘さもすこし夜の秋     長谷川櫂
我あらぬ職場をおもふ夜の秋    長谷川櫂
灯すや文字の驚く夜の秋     坊城俊樹
なつかしきこと多くなり夜の秋  小島健
水銀の玉散らばりし夜の秋    佐藤郁良

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 【冬の季語】冬野
  2. 【新年の季語】初旅
  3. 【冬の季語】年逝く(年行く)
  4. 【冬の季語】毛糸玉
  5. 【冬の季語】おでん
  6. 【秋の季語】草の花
  7. 【春の季語】雛あられ
  8. 【春の季語】初蝶

おすすめ記事

  1. 鷹鳩と化して大いに恋をせよ 仙田洋子【季語=鷹鳩と化す(春)】
  2. 【セクト・ポクリット読者限定】『神保町に銀漢亭があったころ』注文フォーム【送料無料】
  3. 月光や酒になれざるみづのこと 菅 敦【季語=月光(秋)】
  4. 鳥帰るいづこの空もさびしからむに 安住敦【季語=鳥帰る(春)】
  5. 青年鹿を愛せり嵐の斜面にて 金子兜太【季語=鹿(秋)】
  6. アルプスの雪渓見えてくる離陸 稲畑汀子【季語=雪渓(夏)】
  7. 神保町に銀漢亭があったころ【第106回】後藤章
  8. 【結社推薦句】コンゲツノハイク【2022年1月分】
  9. 浜風のほどよき強さ白子干す 橋川かず子【季語=白子干す(春)】
  10. 神保町に銀漢亭があったころ【第73回】芥ゆかり

Pickup記事

  1. 【新年の季語】初詣
  2. 「パリ子育て俳句さんぽ」【7月30日配信分】
  3. 初場所の力士顚倒し顚倒し 三橋敏雄【季語=初場所(新年)】
  4. 【夏の季語】氷菓/アイスクリーム ソフトクリーム アイスキャンデー 氷菓子
  5. あたゝかき十一月もすみにけり 中村草田男【季語=十一月(冬)】
  6. 蝌蚪乱れ一大交響楽おこる 野見山朱鳥【季語=蝌蚪(春)】
  7. 春の日やあの世この世と馬車を駆り 中村苑子【季語=春の日(春)】
  8. 月光に夜離れはじまる式部の実 保坂敏子【季語=式部の実(秋)】
  9. 夏しんと遠くめぐらす朝の森 大牧広【季語=夏の朝(夏)】
  10. をどり字のごとく連れ立ち俳の秋 井口時男【季語=秋(秋)】
PAGE TOP