夏の季語

【夏の季語】夏蝶

【夏の季語=三夏(5月~7月)】夏蝶

夏の蝶」を俳句的につづめて言ったもの。

単に「」と呼べば春の季語。


【夏蝶(上五)】
夏蝶や全裸の童泣きわめき 加藤楸邨
夏蝶の高みより影おとしくる 久保田万太郎
夏蝶の息づく琉璃や楓の葉 水原秋桜子
夏蝶白し憤りの日尿(しと)にごる 中村草田男
夏蝶の踏みたる花のしづみけり 村上鞆彦
夏蝶の口くくくくと蜜に震ふ 堀本裕樹 

【夏蝶(中七)】
ふと空を仰ぎ夏蝶見失ふ 宇田零雨
舞ひ舞ひて夏蝶翳をもたざりき 新井青磁
髪荒れてくる夏蝶が双つになる 塩野谷仁
つまみたる夏蝶トランプの厚さ 髙柳克弘



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