
【春の季語=仲春(3月)】竜天に登る
「春分」の頃、龍が天に登り雲を起こし「春の雨」を降らせるという中国の古代伝説に着想を得た空想季語。
「龍」は「竜」の旧字体。季語が長いため「竜天に(龍天に)」のみで季語とすることもある。
対となる季語として「竜淵に潜む」という秋の季語がある。
【竜天に登る(上五)】
竜天に登ると見えて沖暗し 伊藤松宇
竜天に黄帝の御衣翻へる 石井露月
竜天に登る前夜の潦 佐藤鬼房
竜天に昇りて耳の穴痒し 辻田克巳
龍天に登る背中のファスナーを 嵯峨根鈴子
竜天に登る鱗を散華とし 伊藤伊那男
龍天に東北人の顎かな 奥坂まや
竜天に尾瀬の草木揺れ止まず 櫻井波穂
【竜天に登る(中七)】
【竜天に登る(下五)】
【その他の季語と】
竜天に昇りしあとの田螺かな 内田百間