季語・歳時記

【春の季語】春雷

【春の季語=三春(2〜4月)】春雷

春の「雷」のこと。ただ「」といえば、夏の季語となる。

夏の雷と違って多くの春の雷は、少し鳴っただけで鳴りを潜めることが多い。あるいは、遠くにかすかに聞こえる、ということもある。

とくに「啓蟄」のころの雷は、「虫出しの雷」と呼ばれることもある。


【春雷(上五)】
春雷や牡丹の蕾まつ蒼に 川端茅舎
春雷にお能始まる御殿かな 村上鬼城
春雷や家をめぐれる闇したし 蓬田紀枝子
春雷の去れば忽ち野の匂ひ 星野椿
春雷や灯りてビルうら若し 奥坂まや
春雷の一喝父の忌なりけり 太田壽子

【春雷(中七)】
詩碑は海に据わる春雷湧きおこり 石原八束
蛇を追ひて春雷山を馳せ下る 相生垣瓜人
布引きの天を春雷かすめけり 平井照敏
指栞して春雷を聞きゐたり 藤木倶子
未亡人下宿春雷鳴りやまず 閒村俊一

【春雷(下五)】
中腰でいるとふたつめの春雷 池田澄子


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