「小熊座」
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毛皮はぐ日中桜満開に 佐藤鬼房【季語=桜(春)】
毛皮はぐ日中桜満開に佐藤鬼房日中に桜が満開になったという出来事には、ややファンタジックな印象がある。景はかなり鮮やか。満開の桜の中で毛皮を剥ぐ。剥がれる肉も時おり音を立てて、鮮明な赤なのだろう。…
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薄氷の筥の中なる逢瀬かな 大木孝子【季語=薄氷(春)】
薄氷の筥(はこ)の中なる逢瀬かな大木孝子(『柞繭』) 梅の…
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みちのくに生まれて老いて萩を愛づ 佐藤鬼房【季語=萩(秋)】
みちのくに生まれて老いて萩を愛づ佐藤鬼房(『幻夢』2004年)…
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秋の川真白な石を拾ひけり 夏目漱石【季語=秋の川(秋)】
秋の川真白な石を拾ひけり)夏目漱石「秋の川で真っ白な石を拾…
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本捨つる吾に秋天ありにけり 渡部州麻子【季語=秋天(秋)】
本捨つる吾に秋天ありにけり渡部州麻子本というものは悩ましい…
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ぼんやりと夏至を過せり脹脛 佐藤鬼房【季語=夏至(夏)】
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【特別寄稿】「十年目に震災句について考える」小田島渚
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神保町に銀漢亭があったころ【第122回】樫本由貴