「沖」
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寝室にねむりの匂ひ稲の花 鈴木光影【季語=稲の花(秋)】
寝室にねむりの匂ひ稲の花鈴木光影 辞書をよく確認もしないで「寝る」に「眠る」は含まれないと思っていた。前者は横たわるだけで睡眠と同義ではないと決めつけて、よく寝たのかと聞かれたらよく眠ったと返してい…
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白魚のさかなたること略しけり 中原道夫【季語=白魚(春)】
白魚のさかなたること略しけり中原道夫鮮やかなウィットである…
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一燈を消し名月に対しけり 林翔【季語=名月(秋)】
一燈を消し名月に対しけり)林翔 月は可能な限り毎日見ている…
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季すぎし西瓜を音もなく食へり 能村登四郎【季語=西瓜(秋)】
季(とき)すぎし西瓜を音もなく食へり能村登四郎夏と言えば西…
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滴りてふたりとは始まりの数 辻美奈子【季語=滴り(夏)】
滴りてふたりとは始まりの数辻美奈子(『真咲』) 旧約聖書の…
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みちのくに戀ゆゑ細る瀧もがな筑紫磐井【季語=滝(夏)】
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跳ぶ時の内股しろき蟇 能村登四郎【季語=蟇(夏)】
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薄氷の筥の中なる逢瀬かな 大木孝子【季語=薄氷(春)】
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やがてわが真中を通る雪解川 正木ゆう子【季語=雪解川(春)】
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鏡台や猟銃音の湖心より 藺草慶子【季語=猟(冬)】
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枯葉言ふ「最期とは軽いこの音さ」 林翔【季語=枯葉(冬)】
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犬の仔のすぐにおとなや草の花 広渡敬雄【季語=草の花(秋)】