1. 皮むけばバナナしりりと音すなり 犬星星人【季語=バナナ(夏)】

    皮むけばバナナしりりと音すなり)犬星星人(「蒼海」14号より)バナナの皮を剥くとき、「しりり」という音がした。バナナの皮をゆっくりと剥いてその音に聞き耳を立てるとは、なんと平和なひとときだろう。「し…

  2. 来て見れば来てよかりしよ梅椿 星野立子【季語=梅・椿(春)】

    来て見れば来てよかりしよ梅椿星野立子「梅椿」というのは、な…

  3. 灯を消せば部屋無辺なり夜の雪 小川軽舟【季語=雪(冬)】

    灯を消せば部屋無辺なり夜の雪小川軽舟(「俳句四季」2019年1月号)…

  4. あまり寒く笑へば妻もわらふなり 石川桂郎【季語=寒し(冬)】

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  5. 鱶のあらい皿を洗えば皿は海 谷さやん【季語=鱶(冬)】

    鱶のあらい皿を洗えば皿は海)谷さやん『谷さやん句集』2022年12月…

  6. 舟やれば鴨の羽音の縦横に     川田十雨【季語=鴨(冬)】

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  8. 愛かなしつめたき目玉舐めたれば 榮猿丸【季語=冷たし(冬)】

  9. 泣きながら白鳥打てば雪がふる 松下カロ【季語=白鳥・雪(冬)】

  10. 秋めくやあゝした雲の出かゝれば      池内たけし【季語=秋めく(秋)】

  11. ひるすぎの小屋を壊せばみなすすき 安井浩司【季語=すすき(秋)】

  12. 八月の灼ける巌を見上ぐれば絶倫といふ明るき寂寥 前登志夫【季語=夏山(夏)】

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