
【春の季語=仲春(3月)】種袋
穀類、野菜、草花の種類のこと。現在ではホームセンターだけではなく百均などでも売られている。日野草城の〈ものの種にぎればいのちひしめける〉が有名な句として知られる。

明治期から昭和10年代まで、豊島区巣鴨から北区滝野川にかけての中山道は、通称「種子屋(たねや)通り」と呼ばれ、野菜の種子屋が軒を並べていた。最盛期には20店以上の種子問屋が軒を連ねていたという。明治期から昭和戦前期にかけて日本の農業をささえてきたのが種子屋(=「種物屋」)である。
【種袋(上五)】
種袋振ればせつつく音したる 杉阪大和
【種袋(中七)】
【種袋(下五)】
みえねども指紋あまたや種袋 小宅容義
紙だけの重さのやうな種袋 中川萩坊子
絵のやうに咲くに限らず種袋 山内恵子
それぞれの夢の音する種袋 加茂一行
機嫌よき音のこぼるる種袋 福本則男
パンドラの箱の底ひに種袋 窪田英治
あの世めく満開の絵の種袋 加藤かな文
【その他の季語と】