
【冬の季語=三冬(11月〜1月)】狸
日本各地の藪地や人家近くの森などに住む夜行性の小動物。「狐」と並んで人に親しまれ、化ける動物と考えられてきた。「毛皮」は「コート」や筆に利用され、肉は「狸汁」として食される。

【狸(上五)】
【狸(中七)】
鞠のごとく狸おちけり射とめたる 原石鼎
罠ありと狸に読めぬ札吊りし 村上杏史
無住寺の井戸に狸の墜ちゐたり 近藤稲水
足跡をたぬきと思ふこのあたり 石田郷子
日の暮の青き狸と目の合ひぬ 櫂未知子
【狸(下五)】
かりくらの月に腹うつ狸かな 飯田蛇笏
吊るされて足を揃へし狸かな 清崎敏郎
晩成を待つ顔をして狸かな 有馬朗人
紙芝居狸はいつも不幸せ 今井肖子
【その他の季語と】
稲刈りて地蔵に化ける狸かな 正岡子規
枯野原汽車に化けたる狸あり 夏目漱石
春の夜の狸は山へ帰へりけり 星野麥丘人