季語・歳時記

【夏の季語】空蟬/蟬の殻 蟬の抜殻

【解説】蟬のぬけがらのこと。

【関連季語】蟬など。


【空蟬】
空蟬のいづれも力抜かずゐる   阿部みどり女
空蝉に雨水たまり透きとほる    篠原梵
襖しめて空蟬を吹きくらすかな  飯島晴子
空蝉のなかあはあはと風が吹く   鍵和田秞子
かりそめに空蝉を置く山河かな   齋藤愼爾
父の木とよぶ空蝉があまたの木   折原あきの
ふるさとにわが空蝉は突伏して   正木ゆう子
空蟬やいのち見事に抜けゐたり  片山由美子
花とみまがふうつせみの形あり   中田剛
空蟬を集めすぎたる家族かな   岡田由季
空蟬と分らぬほどの砕けやう   小川春休


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 【新年の季語】七日
  2. 【冬の季語】梅早し
  3. 【夏の季語】サイダー
  4. 【秋の季語】鰯雲/鱗雲 鯖雲
  5. 【春の季語】雛祭
  6. 【新年の季語】包丁始(庖丁始)
  7. 【春の季語】うららか
  8. 【新年の季語】二日

おすすめ記事

  1. 【新連載】きょうのパン句。【#1】BEAVER BREAD
  2. 【冬の季語】鯨
  3. 【冬の季語】短日
  4. まはし見る岐阜提灯の山と川 岸本尚毅【季語=岐阜提灯(夏)】
  5. 【#15】秋に聴きたくなる曲
  6. 【書評】人生の成分・こころの成分――上田信治『成分表』(素粒社、2022年)
  7. ここまでは来たよとモアイ置いていく 大川博幸
  8. 百代の過客しんがりに猫の子も 加藤楸邨【季語=猫の子(春)】
  9. 【春の季語】春塵
  10. 俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第43回】 淋代海岸と山口青邨

Pickup記事

  1. 【夏の季語】筍
  2. 産みたての卵や一つ大新緑 橋本夢道【季語=新緑(夏)】
  3. 【夏の季語】金魚
  4. 【冬の季語】冬の滝
  5. よき椅子にもたれて話す冬籠 池内たけし【季語=冬籠(冬)】
  6. 非常口に緑の男いつも逃げ 田川飛旅子【季語=緑(夏)?】
  7. 神保町に銀漢亭があったころ【第125回】峯尾文世
  8. まどごしに與へ去りたる螢かな 久保より江【季語=蛍(夏)】
  9. 湖の水かたふけて田植かな 高井几董【季語=田植(夏)】
  10. 神保町に銀漢亭があったころ【第43回】浅川芳直
PAGE TOP