【冬の季語】枯園

【冬の季語=三冬(11〜1月)】枯園

かれその(かれぞの)。冬になって草木が枯れた庭園のこと。寒いので、人影もまばらであることが多い。


【枯園(上五)】
枯園に向ひて硬きカラア嵌む 山口誓子
枯園や神慮にかなふ薔薇一つ 中田みづほ
枯園に音なきときぞ猫きたる 八木林之助
枯園でなくした鈴よ永久に鈴 池田澄子
枯園に火傷の痕を見せられき 桐山大志
枯園にてアーッと怒りはじめたる 岩田奎

【枯園(中七)】
心まづ濡れ枯園の雨あたたか 古賀まり子

【枯園(下五)】
たとへばや春の七草枯園に 久保田万太郎
手術径てはじめての雨枯園に 石田波郷
橋影や吾も渡りゆく枯園へ 永井龍男


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