【夏の季語】冷蔵庫

【夏の季語=三夏(5ー7月)】冷蔵庫

食料品等の物品を低温で保管することを目的とした製品。

現代では電気冷蔵庫を指すことが多いが、かつては氷を中に入れて冷やすかたちであった。

現在では、季感が薄れているため、季語ではなく一般名詞として(ほかの季語と)用いられることも多い。


【冷蔵庫(上五)】
冷蔵庫留守重ぬればよそよそし 中村汀女
冷蔵庫に入らうとする赤ん坊 阿部青鞋

【冷蔵庫(中七)】
君の冷蔵庫に/鰾は眠れり/ 開けば/ 海 折笠美秋
夜の冷蔵庫開けるな海があふれ出す 高野ムツオ

【冷蔵庫(下五)】
鯛入れて他はとりいだす冷蔵庫 水原秋桜子
金塊のごとくバタあり冷蔵庫 吉屋信子
わがためのもの奥にあり冷蔵庫 森田峠
開け閉てに妙な音する冷蔵庫 宇多喜代子

【ほかの季語と】
無月かな山中の捨て冷蔵庫 柿本多映
冷蔵庫じいんと鳴らし初明り 山田耕司

【川柳】
冷蔵庫どうし相撲をとりなさい 石田柊馬



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