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ハイクノミカタ
十一人一人になりて秋の暮 正岡子規【季語=秋の暮(秋)】
2024.08.30
魔がさして糸瓜となりぬどうもどうも 正木ゆう子【季語=糸瓜(秋)】
2024.08.29
火ぶくれの地球の只中に日傘 馬場叶羽【季語=日傘(夏)】
2024.08.28
空へゆく階段のなし稲の花 田中裕明【季語=稲の花(秋)】
2024.08.27
裁判所金魚一匹しかをらず 菅波祐太【季語=金魚(夏)】
2024.08.25
赤とんぼじっとしたまま明日どうする 渥美清(風天)【季語=赤とんぼ(秋)】
2024.08.24
トラツクが西瓜畑に横づけに 小原大葉【季語=西瓜(秋)】
2024.08.23
泣き止めばいつもの葡萄ではないか 古勝敦子【季語=葡萄(秋)】
2024.08.22
朝涼や平和を祈る指の節 酒井湧水【季語=朝涼(夏)】
2024.08.21
まひるまの秋刀魚の長く焼かれあり 波多野爽波【季語=秋刀魚(秋)】
2024.08.20
夏山に噂の恐き二人かな 倉田紘文【季語=夏山(夏)】
2024.08.19
えんえんと僕の素性の八月へ 平田修【季語=八月(秋)】
2024.08.18
をとこをみな明日なきごとく踊るかな 下村梅子【季語=踊る(秋)】
2024.08.16
すこし待ってやはりさっきの花火で最後 神野紗希【季語=花火(夏)】
2024.08.15
ふくらかに桔梗のような子が欲しや 五十嵐浜藻【季語=桔梗(秋)】
2024.08.14
秋の蚊を打ち腹巻の銭を出す 大西晶子【季語=秋の蚊(秋)】
2024.08.13
これ以上愛せぬ水を打つてをり 日下野由季【季語=水を打つ(夏)】
2024.08.12
まなぶたを薄くめくった海がある 平田修
2024.08.11
東京の空の明るき星祭 森瑞穂【季語=星祭(秋)】
2024.08.10
かなかなと鳴きまた人を悲します 倉田紘文【季語=かなかな(秋)】
2024.08.09
僕のほかに腐るものなく西日の部屋 福田若之【季語=西日(夏)】
2024.08.08
そよりともせいで秋たつことかいの 上島鬼貫【季語=秋立つ(秋)】
2024.08.07
泉の底に一本の匙夏了る 飯島晴子【季語=夏了る(夏)】
2024.08.07
七夕や若く愚かに嗅ぎあへる 高山れおな【季語=七夕(秋)】
2024.08.05
夏まっさかり俺さかさまに家離る 平田修【季語=盛夏(夏)】
2024.08.04
ねむりても旅の花火の胸にひらく 大野林火【季語=花火(夏)】
2024.08.03
巴里祭わが巴里の日も遠ざかる 能村登四郎【季語=巴里祭(夏)】
2024.08.02
この三人だから夕立が可笑しい 宮崎斗士【季語=夕立(夏)】
2024.08.01
松本清張のやうな口して黒き鯛 大木あまり【季語=黒鯛(夏)】
2024.07.30
純粋な水が死に水花杏 平田修【季語=花杏(夏)】
2024.07.28
口笛を吹いて晩夏の雲を呼ぶ 乾佐伎【季語=晩夏(夏)】
2024.07.27
マンゴー売るペットの鸚鵡肩に止め 服部郁史【季語=マンゴー(夏)】
2024.07.26
向日葵の闇近く居る水死人 冬野虹【季語=向日葵(夏)】
2024.07.25
いつの間にがらりと涼しチョコレート 星野立子【季語=涼し(夏)】
2024.07.23
宵山の装ひ解かず抱かれけり 角川春樹【季語=宵山(夏)】
2024.07.22
かなしみへけん命になる螢でいる 平田修【季語=螢(夏)】
2024.07.21
葛切を食べて賢くなりしかな 今井杏太郎【季語=葛切(夏)】
2024.07.20
残る色明日にたゝみて花蓮 佐藤冨士男【季語=花蓮(夏)】
2024.07.19
黒繻子にジャズのきこゆる花火かな 小津夜景 【季語=花火(夏/秋)】
2024.07.17
一つだに動かぬ干梅となりて 佛原明澄【季語=干梅(夏)】
2024.07.16
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